ここ数年、さまざまな産業にてAIの開発や応用が期待され、AIエンジニアなどのAI人材への需要が高まっています。
そんな需要に伴い、Pythonなどプログラミング技術や機械学習、AIに特化したスクールが増加しています。
この記事では、AIの学習方法やAIプログラミングスクールについて初心者向けに紹介しています。
AIに少しでも興味がある方は、ぜひ最後まで読んでくださいね!
AI(人工知能)とは
AI(Artificial Intelligence)は、直訳すると「人工的な知能」という意味になります。
さまざまな定義が唱えられていますが、AIとは「人間のように自ら学習できる知能を持ち、知的な情報処理を行えるコンピュータ」と言われています。
また、AIの有名な具体例として、質疑応答ができるWatsonやアシスタントシステムのSiriなどが挙げられます。
AIエンジニアとは
AIエンジニアは、AIの技術を使ってプログラムの開発・実装やデータ解析を行います。
AIに関する知識だけではなく、プログラミング能力や統計学・数学の知識、課題解決方法を提案するコンサルティング能力が必要です。
AIエンジニアの仕事内容
AIエンジニアの主な仕事内容は、大きく分けて以下の5つです。
- AI技術の研究・海外論文など最新情報をリサーチ
- 学習用データの作成
- 学習モデル・アルゴリズムの構築と開発
- AIを使用したデータ解析・システム開発
- 精度向上のためのパラメータチューニング
AIの特性を理解し、クライアントに対してビジネスでAIを活用する提案やアルゴリズムの開発を行います。
AIエンジニアは3つに細分化される
AIエンジニアは企業によって呼び方がさまざまで、主に以下の3つに分けられます。
- 機械学習エンジニア
- データをコンピュータに学習・解析させる機械学習プログラムの実装と開発を行う
- DeepLearningの実装が主
- データサイエンティスト
- 大量のビッグデータを分析し、導き出された結果から課題解決方法を立案
- データアナリスト
- データ分析の要素が強い
- 顧客のデータを解析・分析しながら仮説を立て、プロジェクトの解決方法を提案
AIエンジニアの仕事は高給!
AIエンジニアは高い能力が必要とされる職種なので、日本人の正社員における平均年収と比較し高くなる傾向があります。
国税庁の「平成30年分民間給与実態統計調査」によると、日本人の平均年収は約441万円です。
一方で、機械学習エンジニアは約630万円、データサイエンティストは約730万円、そしてデータアナリストは約640万円と200万円ほど高くなっています。
新卒のAIエンジニアの求人ですら年収1,000万円を提示している企業もあるので、今後ますます平均年収が上がることも期待できます!
さらに、日本よりもデータ分析ができる人材を重宝する傾向にあるため、海外のデータサイエンティストの年収は国内よりもはるかに高くなっています。
例えば、IT大国のアメリカの場合、データサイエンティストの平均年収は約1,200万円と日本の2倍も高いです。
世界的に転職市場でAIエンジニアが人気な理由がわかりますね!
【初心者必見】効率よくAIプログラミングを習得するには?
忙しい社会人の方や家事の合間に勉強したい主婦の皆さん向けに、AIプログラミングを効率よく習得する方法を解説しています。
私の学生時代に実際に取り組んだ方法でもあるので、必ず初心者に方でも習得できると保証します!
AIスキル習得のコツ①:目的や解決したい課題を決める
まず初めに、AIプログラミングを通してどんなものを作りたいか、何がしたいのかを明確化しましょう。
目標や課題が決まると、プログラミング言語の種類や学習の方向性が定まります。
例えば、
- 株価や売上の予測
- 人の写真から年齢・性別を推定をする「画像認識」
- Google翻訳のように英語の文章を日本語に自動翻訳する「自然言語処理」
など、さまざまな課題が身近にあります。
挫折しないためにも、目的や課題は具体的に決めましょう!
AIスキル習得のコツ②:数学・統計に関する基礎知識を学習
AIは以下のような数学や統計学の理論に基づいています。
- 微分積分
- 線形代数
- 確率統計
数学や統計学の基礎を固めることで、AIプログラミングのアルゴリズムに対する理解度や吸収速度を早めることができます。
AIスキル習得のコツ③:Pythonスキルを身に付ける
学んだ理論をプログラミングできる技術力を身につけましょう。
定番のAIプログラミング言語は「Python」です。
具体的には、Pythonを学べるWebサイトや本でインプットしつつサンプルコードを写経し、初歩的なPythonスキルを磨いてください。
私的に、未経験者はエラー処理で挫折しないためにプログラミングスクールで教えてもらいながら学ぶのがオススメです!
AIスキル習得のコツ④:AIプログラミングやアルゴリズムについて学ぶ
AIプログラミング独自のフレームワークやライブラリ、アルゴリズムについて知る必要があります。
まずは、AIプログラミングの代表格「機械学習」について学びましょう。
機械学習には、高精度な分析だけでなく画像認識や言語処理など様々な分野があります。
自分の興味がある分野について、本やWebサービスを使って手を動かしながら勉強してみてください。
AIスキル習得のコツ⑤:アプリ制作や分析などを行いとにかく手を動かす
AIプログラミングがある程度学習できたら、自分で1人でオリジナルのアプリを作成したり分析を行うなど積極的にアウトプットして行く段階です。
完成したものはGitHubで公開したりSNSや技術ブログで発信し、レビューをもらいましょう!
今まで学んできたことを定着させることができるのと同時に、実践的な学びや気づきを得ることも可能です。
AIスキル習得のコツ⑥:KaggleやSIGNATEなどのコンペに参加して実践力強化
実践的なAIプログラングスキルを身に着けたい方は、KaggleやSIGNATEなどのコンペに参加することをオススメします。
KaggleやSIGNATEは、企業や行政が抱えるデータや課題に対して、参加者がアルゴリズムの開発や企画の立案などで腕を競い合うAIプログラミングの大会です。
具体的には
コンペ名 | 概要 | 過去のお題例 | コンペ期間 | 賞金や成績 | ランク |
Kaggle | ・世界中の機械学習エンジニアやデータサイエンティストが、企業や研究機関などが提供するデータについて予測精度やデータ分析力、機械学習モデルの性能を競い合う、世界最大のデータ分析コンペ用プラットフォーム ・Kaggleの参加者は「Kaggler(カグラー)」という愛称で呼ばれている ・参加者同士が予測モデルのソースコードやアイディアを共有できる「Kernels(カーネル)」 ・世界中の機械学習エンジニアやデータサイエンティストと議論や相談などの交流ができる「Discussion」 ・過去に投稿されたコードを確認できる「Notebooks」 ・PythonなどのAI開発に必要な知識が学べる「Course」 ・プログラミングだけでなくSQLや自然言語処理など幅広く学べる「Discuss」 |
・将来金融取引を行うであろう顧客の特定・クジラの尾からザトウクジラを識別・音声認識を行い、自動でタグをつけるアルゴリズムの開発 | 2~3カ月程度や半月以上の長期間 | ・数百万~数億円の高額賞金あり ・コンペの成績は、金メダル/銀メダル/銅メダル/その他で評価させる |
Grandmasters Masters Experts Contributors Novices |
SIGNATE | ・日本発AI・データ分析コンペティション ・行政や企業が抱えるリアルデータを使って、課題解決のための AIアルゴリズムの企画や開発精度を競い合う ・学生限定や招待者限定、ランク別に参加可否が指定されているコンペもある ・基礎講座と擬似体験講座の2つのレベル別講座でAIスキルを習得できる「Quest」 ・日本の有名IT企業から直接オファーがもらえる転職スカウトサービス「Delta」 ・学生限定のコンペで有名企業にアピールできる「Campus」 |
・JR西日本主催「新幹線の着雪量予測のAIモデル開発」 ・アップル引越センター主催「引越し需要予測」 |
1ヶ月の短期から半年ぐらいの長期までさまざま | ・数十万円〜数百万円 ・コンペの成績は、金メダル/銀メダル/銅メダル/その他で評価させる |
Grandmaster Master Expert Advanced Intermediate Beginner |
ゲーム感覚でAIスキルを高めながら実務経験を養うことができます!
AIプログラミングを学習できるプログラミングスクール
「AIプログラミングスクールってたくさんあるけど、どれも一緒じゃないの?」という疑問に答えるべく、代表的なAIプログラミングスクールの特徴をまとめました。
- Aidemy
- AIジョブカレ
- AI Academy
- キカガク
- CodeCamp
- Samurai Engineer
- スキルアップAI
- Tech Academy
迷っている方は、ぜひ参考にしてくださいね!
未経験から3ヶ月でAI人材になりたい|Aidemy
Aidemyは日本最大のPython特化型プログラミングスクールです。
以下のような講座が提供されています。
- データ分析講座
- AIアプリ開発講座
- 自然言語処理講座
- AIマーケティング講座
- 機械学習マスター講座
どの講座もAIの事前知識がない未経験者向けでも受講可能となっています。
短期間かつ低予算でAIを学びたい方にオススメのスクールです。
AIに特化した資格を取りたい|AIジョブカレ
AIジョブカレには、日本ディープラーニング協会のエンジニア資格であるE資格の認定講座があります。
- E資格直前対策講座
- G検定直前対策講座
- E資格対応パッケージプラン
さらに、統計学やデータ分析を熟知した講師陣も自慢のスクールです。
テキストベースでマイペースに学習したい|AI Academy
AI Academyのライトプランでは、数学や統計学、Pythonの初歩から機械学習・ディープラーニングまで、430種類以上のオリジナルテキストが公開されています。
また、フリープランでは110種類以上のテキストが提供されており、迷っている方でも気軽に試すことができます!
初心者向けの丁寧な動画が無料視聴できる|キカガク
キカガクのベストセラー講座「脱ブラックボックスコース」は、初級者から上級者向けのAI・機械学習について網羅されています。
他スクールの教材と比較し、AIの理論についても丁寧に解説されています。
日本MicrosoftやNTTDATAなどの大手IT企業も受講する高クオリティ教材なので、安心して受講できますね。
キャリア相談もできる|CodeCamp
PythonデータサイエンスコースではPythonの基礎について学べます。
また、現役エンジニアやキャリアコンサルタントにキャリアについての悩みを相談することができます。
CodeCampは、IT業界について全く知らない方でもキャリアアップを目指せる支援が充実しています。
挫折しないプログラミングスクールNo.1|SAMURAI ENGINEER
AIコースでは、機械学習処理や画像解析、ブロックチェーンなどの即戦力になる開発スキルを学べます。
また、完全オリジナルサービスを使ってエラー解決の方法を教えてもらえるため、スクールを卒業した後も挫折しないように成長できるでしょう!
1人1人に合わせた学習ステップで確実にスキルアップ|スキルアップAI
Kaggleのビジネスデータを用いて、データサイエンスに必要な一連のスキルを学ぶことができます。
以下のような、他のスクールにはない目新しい講座が特徴的です。
- AI特許講座
- ディープラーニングのためのPyTorch入門講座
- クラウドAIサービス活用講座
経験豊富な現役エンジニアに直接教えてもらえる|TechAcademy
TechAcademyは、選考通過率10%を突破した技術力の高いメンターに教えてもらえるメリットがあります。
- Pythonコース
- AIコース
- データサイエンスコース
現在、上記3つのコースをセットにした「データサイエンスセット」では、10万以上もお得に受講することができます!
初心者におすすめしたいAIプログラミングの学習本
AIプログラミング用の本たくさんありすぎて、どれを買えばいいか迷いませんか。
今回紹介する本を揃えておけば、AIプログラミングの基礎から中級レベルまで対応できます。
Amazonや楽天でも気軽に購入できますので、検討してみてくださいね。
ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装
Pythonの基礎からディープラーニングに特化した内容がまとめられています。
具体的には、ニューラルネットワークや畳み込みニューラルネットワーク、ディープラーニングなどの基礎的なアルゴリズムについて知ることができます。
ソースコードもあるので、初心者の方が手を動かしながら学ぶ本としてオススメです。
パターン認識と機械学習上・下
機械学習のほぼすべての理論がこの本1冊で完結します。
内容としては、ベイズ理論に基づいてパターン認識と機械学習の理論を学ぶことができます。
ただし、数学の知識や機械学習の知識がひと通り理解できていなければ、少々ハードルの高い内容に感じるかもしれません。
Slide ShareやQiitaなどで解説資料がたくさんあるので、参考にしてくださいね!
まとめ:AIの需要は今後ますます高まる!
今回、AIプログラミングの効率的な学習方法やおすすめのAIプログラミングスクールについて解説してきました。
日本だけではなく世界中で、AIエンジニアの需要は今後ますます高まると言われています。
未経験の方でもAIについて学べる講座やプログラミングスクールを活用して、ぜひAIエンジニアを目指して下さいね!