「フリーランスエンジニアになって年収を上げたい!」という方が、昨今では急増しています。
しかし、最初は意気込んで始めたプログラミングの勉強も、約9割の方が途中で挫折してしまうのが現実です。
特に独学で勉強をされている方の場合、分からないところを自分一人では解決できないことがあるため、勉強に対するモチベーションを維持できなくなってしまうことが多いようです。
そのようなプログラミング初学者に向けて、この記事では以下の内容について解説しています。
- プログラミングを学ぶメリット
- おすすめの勉強方法
- 勉強時に気をつけるポイント
「プログラミングをやってみたいけど、なかなか勉強に踏み出せない‥‥」という方はぜひ一度読んでみてください!!
プログラミングを学ぶメリット
プログラミングを学ぶメリットについてご紹介します。
増加し続けるエンジニアのニーズ
プログラミングの勉強を始めようと考えている方の中には、
「せっかくプログラミングを勉強してエンジニアになっても、本当に需要があるのか心配」
ということをお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論から申し上げますと、ITエンジニアの需要は今後も増え続けていきます。
その根拠として、まずは以下の資料をご覧ください。
画像:経済産業省ホームページ - IT 人材需給に関する調査 - 調査報告書
上図は、経済産業省が公開している「- IT 人材需給に関する調査 - 調査報告書」から抜粋したものです。
2019年3月にまとめられた報告書のデータですが、こちらのデータによると2030年までIT人材が需要に対して不足している状況が続くとされています。
実際に、現在ではクラウドソーシングサイトでプログラミングの募集案件がどの程度あるのか見てみましょう。
画像:ランサーズ ※2020年10月11日時点での仕事・依頼件数検索結果
こちらの画像は国内最大手のクラウドソーシングサイト「ランサーズ」より、仕事・依頼検索ページにて「プログラミング」で案件を検索してみた結果です(※2020年10月11日時点)。
9,179件もの募集案件があるとおり、今後もプログラミングスキルを持っている人が仕事不足になることはないでしょう。
関連記事:フリーランスエンジニアとして稼ぐならどんなプログラミング言語を学ぶべき?
関連記事:【プログラミング言語別】フリーランスエンジニアが案件を獲得する方法
関連記事:フリーランスのエンジニアはどこで案件を獲得しているのか
論理的・構造化思考が身につく
2020年度から文部科学省が発出している新学習指導要領により、小学校でのプログラミング教育の必修化がスタートしました。
その理由は、プログラミング教育を通して論理的・構造化思考を育むためだといわれています。
コンピューターを自分の意図したとおりに動作させるためには、プログラミング言語を使って指示を与える必要があります。
これにより、「どのように指示したら意図したとおりに動くのか」ということを考える力が養われるため、論理的思考力が鍛えられます。
また、コンピューターにいくつもの動作を同時に行わせる場合などに、エラーが出てしまうこともあります。
エラーを引き起こしている原因を解明するため、構造的に整理して考える必要があることから、構造化思考も養われるのです。
国内の大学では、「プログラミング力と論理的思考力との相関に関する分析」という論文において、ある実験を行っています。
ある実験とは、プログラミング科目の成績が上位の学生グループと下位の学生グループにそれぞれ課題レポートを作成してもらい、その内容から論理的文章力を点数化して比較するというものです。
結果として、プログラミング科目の成績が上位の学生グループに論理的文章力の高さが認められ、プログラミング力と論理的思考力は強い相関関係にあるとされています。
プログラミングで自分のアイデアを形にできる
プログラミングを学習する大きなメリットの一つが、「自分のアイデアを形にできる」ということです。
プログラミングスキルを身に付けることで、同じ趣味を持つ人が集まるコミュニティサイトを作ったり、ネットショッピングのサイトを作ったり、ゲームなどのアプリを作ったりすることもできます。
独学でプログラミングを勉強して実用的なWebサイト制作やスマホアプリの開発ができるようになるまでは、200時間~300時間程度の学習時間が必要になるようです。
参考:プログラミング勉強時間はどのくらい必要?習得までにかかる時間
ただし、この学習時間の目安はつくるものによって異なるので、電卓アプリやToDoアプリなどの簡単なものであれば20~30時間程度の学習で作れるようになるとの情報もあります。
自分の学んだことが形になるという体験には、やってみた人だけが分かる大きな感動と楽しさがあります。
プログラミング学習サイトの活用
独学でのプログラミング勉強方法の中でメジャーになってきているのがプログラミング学習サイトを使った勉強方法です。
プログラミング学習サイトとは、オンラインでプログラミングが学べる学習コンテンツです。
プログラミング学習サイトには有料のものも存在しますが、最も有名な「Progate」は無料で始められるので特におすすめです。
「Progate」の特徴は、コードを学んだらすぐに自分で書いて実践できるようになっているところです。
ソースコードを一通り学んでから実践するスタイルでは、プログラミングを学習する上で効率が良い方法とは言えません。
まずは簡単なコードから、「学んだらすぐ書いてみる」ということを何度もくり返すことで、プログラムの組み方が体系的に分かっていきます。
「Progate」をスタートすると、様々なコースが選べるようになっています。
基本的には好きな言語から学んでもOKなのですが、全部のコースを網羅することは考えず、覚えたプログラミング言語を使って「何かを作れるようになる」ことを目的としましょう。
おすすめな習得の流れとしては、
「HTML&CSS」⇒「Ruby」⇒「Ruby on Rails」
です。
RubyとRuby on Railsをセットで習得できれば、自分でWebサイトをつくれるようになるので、きちんと動作するシステムを自分の手で作れたという経験は大きな自信となるはずです。
参考:プログラミング初心者がWebサイトを作成するまでの7ステップを公開します
関連記事:【初心者におすすめ】プログラミング学習無料サイト10選
パラシュート勉強法
次にプログラミングを勉強する方法の一つとしておすすめしたいのが、パラシュート勉強法です。
パラシュート勉強法とは、先に目的となる行動を起こしてみて、知識が必要となった時にその都度調べていく勉強方法です。
この勉強法を分かりやすくお伝えする例として
「スマートフォンの使い方をよく知らない人が、撮影した写真をメールに添付して知人に共有したいと考えた」
というシチュエーションを想定してみましょう。
スマートフォンの操作ガイドブックを最初のページから読んでいく通常の勉強方法であれば、「スマートフォンの各部名称」や「Android・iOSとは」などといった基礎知識から学んでいくことになります。
これに対してパラシュート勉強法を例に当てはめると、まずはガイドブックの「写真の共有方法」という目次を引き、そこから「共有したい写真データを閲覧状態にする必要がある」という情報を得て、「撮影した写真の閲覧方法を調べる」というように掘り下げていくやり方になります。
このパラシュート勉強法をおすすめする理由は、最短距離で必要な知識を身に付けられる勉強方法だからです。
教材の内容を最初から最後まで理解するように学ぶのではなく、自ら必要な知識だけを取り入れることができるため、最小限の労力で目的達成を目指せます。
また、パラシュート勉強法は自分が「やってみたい」と思ったことを起点に学んでいくので、モチベーションが維持しやすいというメリットもあります。
下記のような逆引きの本で学習するのもおすすめです。
写経
最後にもう一つ、プログラミングの勉強方法としておすすめなのが写経です。
一般的な意味での写経は仏教で使うお経を紙に書き写す行為ですが、プログラミングの勉強における写経とはキーボードを使ってプログラミングのソースコードを書き写していく作業を指します。
プログラミングもコンピューターに指示を出すための「言語」なので、漢字や英単語の勉強と同じく「書き写す」という行為が有効なのです。
写経によって学習するポイントは、プログラムを組むうえでの大まかな法則を身体に染みつかせるということです。
ソースコードをひたすら書き写していくことで、徐々にコードの構造が分かっていき、「この動作をさせたい時はこういった構造でコードを書けばいい」という概念が自然と身に付いてきます。
ただし、写経の目的はコードを丸暗記することではないという点に注意しましょう。
暗記するという手段はプログラミングを勉強するうえでとても非効率なので、あくまで体感的にコーディングの概念を知るためのトレーニングだと心得ておいてください。
プログラミング勉強時に気を付けるポイント
プログラミング勉強時に挫折してしまわないように、気を付けるポイントもご紹介します。
インプット直後は些細なことでもアウトプット
プログラミングを学習するうえでは、インプット直後のアウトプットがとても重要です。
インプットしただけの知識は非常に儚いもので、その日、その場においてはしっかり記憶したつもりでも、少し時間が経つと大部分を忘れてしまいます。
しかし、アウトプットした知識はインプットのみの知識に比べて強く記憶に残ります。
人間の脳は「忘れてはいけない重要な記憶」だと判断した知識・経験を長い間保持する性質を持っているため、アウトプットを行うと「日常で必要な知識」として脳に認識され、記憶に残りやすくなるのです。
記憶の定着率だけでなく、インプットばかりの勉強ではつまらなく感じてしまうことが多いため、取り入れた知識をすぐに活用して自分の成長を実感しながら学んでいきましょう。
少ない時間でも必ず毎日継続する仕組みを作る
これはプログラミングの勉強に限らず、どのようなことを勉強するうえでも大切なことですが、毎日継続する仕組み作りがポイントです。
「毎日コツコツ続けることが大事」と分かってはいても、何かを習得できるまで毎日勉強を続けるのはモチベーション維持の面でも大変ですよね。
そのため、モチベーションによって左右されない仕組み作りが大切なポイントになります。
仕組みづくりの例としては、生活の一部として勉強をルーティン化してしまうということです。
朝に勉強をする人の場合であれば、朝食を食べたあとに歯を磨き、そのまま机に向かいプログラミングの教材を広げる‥‥というように、生活の中の流れとして取り入れるようにしてみましょう。
コツとしては、「勉強する」というアクションを流れに組み込むのではなく、「机に教材を広げ、椅子に座る」などというように毎回意気込んで取り組まなくてもいいような動作をルーティンとすることです。
勉強の環境が整っている席に座ることが癖になれば、モチベーションを上げなくても自然に勉強するようになっているかもしれません。
自分でやり切る自身が無かったら積極的にプログラミングスクールの活用も
上記でご紹介した方法でも独学で勉強をやり切る自信が無ければ、割り切ってプログラミングスクールに申し込んでしまうのもいいかもしれません。
色々試してみた結果、独学での習得に限界を感じたらすぐに行動を切り替えましょう。
冒頭でも述べたとおり、プログラミング学習では「分からないことがあった時に解決できない」ことが挫折の大きな理由となっています。
プログラミンスクールを活用するという手段であれば、そのような心配はなくなるので有効です。
「スクールに通う受講料がもったいない」と考える方には無料で通えるプログラミングスクールがおすすめです。
関連記事:【コスパ最強】プログラミング未経験の大学生がするプログラミング勉強方法
関連記事:無料プログラミングスクールおすすめ10選!
おすすめのプログラミングスクール
プログラミングスクールと言っても「オンライン型」や「スクール型」、「転職サービス付き」など、本当に様々なスクールが存在します。
自分が学びたいことだけを選べるコースもあれば、決まったカリキュラムに沿って授業が行われるものも。
その中でもアメリカ・シリコンバレー発祥の「Udemy」は世界最大級のオンライン型学習サービスで、たくさんのコースが用意されているので、学びたいことに合わせて受講することができ、あまりお金をかけたくない人やスクールに通う時間のない人におすすめです。
Udemy以外にもたくさんのスクールが存在します。詳しくは別の記事にまとめているので、興味があれば読んでみて下さい。まとめ
前述したとおり、プログラミングを学ぶことには様々なメリットがあります。
エンジニアを目指せるのはもちろんのこと、論理的・構造化思考が身についたり、オリジナルのWebサイトやアプリなどを作ることもできます。
挫折してしまう人が多いといわれるプログラミング学習ですが、自分に合った方法で楽しく勉強を続けられる人も多いので、本稿を参考にぜひチャレンジしてみてください。
とはいえ、やはり独学の場合は分からないことにつまづくと継続しづらくなってしまいます。
そのような時には無理して独学でやりきろうとするのではなく、プログラミングスクールを活用するなどして、きちんと継続できる方法でスキルを身につけていきましょう!!
ここまで記事を読んでくださったあなたが、いつかエンジニアとして活躍することができるように応援しています。