Web面接を受ける時、どういったマナーがあるのか知らない人が多くいるのではないでしょうか。近年は、オンラインでの面接なども当たり前になりつつありますが、マナーに関して、対面式の面接と何が違うのでしょうか。
今回は、Web面接のマナー対策について紹介します。
Web面接(オンライン面接)でのマナー
Web面接では、どのようなマナーがあるのかを紹介します。一般的に行われる対面式の面接と大きい差はありません。ただし、Web面接独自のルールや暗黙の了解などのマナーがいくつか存在しています。事前にマナーを知っておくことで後悔せずWeb面接を受けられます。
Web面接でのマナー
- 時間に余裕を持ってスタンバイする
- 身なりを整える
- 音が鳴る可能性がある機器はオフにする
- 聞き取りやすい声、間で話す
- カメラ目線で話す
それぞれについて解説します。
マナー①:時間に余裕をもってスタンバイする
企業によって異なる可能性がありますが、「面接開始の10分前にスタンバイしておいてください」と告知されることがあります。指示がなくとも、面接開始の10分前には必ずパソコンの前で、いつでも面接を始められる状態でスタンバイしておきましょう。
時間に余裕をもってスタンバイしておくことで、次の点を確認できます。
事前に確認できること
- 通信回線のチェック
- Web面接で使用するカメラ、マイクの動作チェック
- 髪型、服装の乱れ
- 余計なものの映り込み
Web面接時に使用するツールへのログインは開始10分前を目安にしておきましょう。早すぎても遅くても印象が悪くなる可能性があります。
マナー②:身なりを整える
Web面接では、対面式の面接と同様の心構えで挑みましょう。カメラ越しは対面と比べ情報量が少ないため、伝わりにくいポイントもあります。また、面接官はカメラ越しにいる就活生の服装や髪型、メイクなどをチェックしています。そのため、上半身だけしっかりスーツ姿ということも避けましょう。「映っていないから大丈夫」ではなく、対面式の面接と同様の形で支度することが大切です。
また、自宅のライトだと顔の表情が暗く見えてしまう恐れがあるので、ライトを用意して印象良く映るように準備しましょう。詳しくは、『オンラインに適したおすすめライト!第一印象を良くしよう』にて紹介しているので参考にしてください。
面接開始前に、服装と身だしなみの確認をし、ライトも含めた機材の確認も行い万全の状態で挑みましょう。
マナー③:音が鳴る可能性がある機器はオフにする
Web面接を受ける場所は、生活音や外部の騒音などが入りにくい環境を選びましょう。「静寂」であることが重要なので、スマートフォンや目覚まし時計など、自宅で音が鳴りやすい機器については、オフにしたり時間をずらしたりと工夫しましょう。パソコンアプリの通知音なども全てオフにしてください。
ある程度の許容範囲もありますが、スマホの通知音や着信音はマナー違反です。面接官も気にしてしまう恐れがあります。マナーモードでも、振動音を拾ってしまうことがあるのでサイレントモードもしくは電源をオフにしておきましょう。
マナー④:聞き取りやすい声、間で話す
対面式の面接以上に心がけることは「しっかりと発音」すること、「聞き取りやすい話し方、間をもつ」ことです。Webを通じての会話は、マイクを通じてやり取りするため想像以上に聞こえにくい可能性があります。敢えて意識をして、声の出し方やトーン、話す速度などに注意しましょう。
Web面接時に使用するマイクや面接する環境と同じ状態で、事前に家族や知人などの力を借りて、テストしておくと安心して面接に挑めます。もし不具合や、良くない点が見えた時に客観的に指示してもらえます。
マナー⑤:カメラ目線で話す
Web面接だけに限らず、オンラインで顔を見ながらの会話は「画面に映る相手」を見ることが多いかと思います。ですが、実際は画面越しの相手と目線を合わせるためには、「カメラ目線」であることが重要です。仮に、面接官の顔をモニターで見ていたとしたら、目線が多少下向きになってしまいます。
事前に、カメラのレンズを見て話す癖を身につけるようにしましょう。自分は相手の顔をしっかり見て、表情から読み取り適切な対応をしているものの、悪印象を与えてしまう可能性があるものは避けましょう。合わせて、オンラインWeb面接に適したおすすめWebカメラも参考にしてください。
Web面接(オンライン面接)での「服装」「髪型」「メイク」は?
Web面接では何か特別なことをしなくてはいけない気がしますが、基本的に対面式の面接時と変わりはありません。そのため、清潔感のある服装やメイク、髪型を心がけると良いでしょう。
服:スーツ
Web面接では、就職活動用のスーツを着ることが一般的です。自分自身をアピールするファッション・ラフな服装は不向きです。対面式と同様にスーツを着用することで仕事に対する意欲なども表現できますし、やる気のあるアピールもできます。ビジネスシーンで服装は印象を左右する大事な役割があります。
髪型:清潔感を第一に
髪の毛が長い人は、必ず結いましょう。清潔感が大切なので、Web面接でも対面式の面接と同様の髪型にしましょう。女性の場合、スッキリとひとつにまとめておいてください。もし前髪が長いようであれば、短く切るかピンなどで留めるなどしましょう。顔や表情がはっきりと見えるように意識してください。
メイク:ナチュラルメイク
就活時の面接メイクは、ナチュラルメイクが基本です。普段過ごしている環境での面接は、いつものメイクになってしまったり、気が緩んでしまったりすることがあります。対面式と同様にナチュラルメイクを心がけ、Web面接を受けるようにしましょう。合わせて、『就活におすすめのコスメを紹介!』もご覧ください。
Web面接時の背景は?
Web面接では、背後に映り込むものも注意しましょう。近年のWebカメラは高性能になっているので、はっきりと相手にいろんなものが映し出されてしまいます。不本意な印象を与えないようにするためにもWeb面接時の背景を意識しておきましょう。
合わせて、『オンラインWeb面接に適した背景はどんなもの?』でも、紹介しているのでご覧ください。
壁を背景にする
なにもない壁を映し出している時は、適している背景です。もし壁が難しい時はカーテンなどを背景になるようにすることもおすすめです。できるだけシンプルで色合いが薄いものを選びましょう。壁やカーテンなどを背景にすることが難しい場合、個人的な趣味や生活感が出ているような背景は映らないように整理整頓しておきましょう。
映り込みに注意する
合わせて、趣味のものが映り込まないように注意しましょう。例えば、ポスターやカレンダー、思い出の写真なども外しておきましょう。場合によっては個人情報の漏洩につながったり、就活において不利な状況に陥ったりする可能性があります。「整理整頓ができない」「片付けができない」「無頓着」という印象はマイナスです。
バーチャル背景は?
近年は、バーチャル背景が流行しています。オンラインで会話する場合では、見られたくないものが映り込む可能性があるため、バーチャル背景を映して行うことがあります。様々な企業やクリエイターがバーチャル背景を公開・提供していますが、Web面接で使用することは控えましょう。
室内を隠せるので便利な印象がありますが、単色背景(ベストはグリーンバック)にしないと違和感のある背景になります。場合によっては、背景に自分の顔が埋もれる場面もあるかもしれないので、出来る限りバーチャルに頼らないような環境にしておきましょう。
面接官にばれないカンペの使い方
対面式の面接ではない場合、画面に映り込まない死角を利用してカンペを使用できます。カンペを使うことは推奨できませんが、不安が拭えない人や話す時に緊張して混乱してしまわないように、語る内容を書き出してカンペとして用意しましょう。
カンペの使い方①:ディスプレイに直接貼る
カンペを「どこに置く」かがポイントです。手元に置くことはやめましょう。カンペを読む場合、不自然な視線になってしまったり、相手の顔を見れていない状態になってしまったりするので、面接官は「カンペを見ている」と察しつく可能性があります。
そのため、ディスプレイに直接貼る方法がおすすめです。目線を固定したままカンペが読めるので、カメラを見ている位置に近い場所へ設置します。事前に試しに設置して大丈夫かどうかを確認しましょう。またうっかりカンペが剥がれ落ち、相手にバレるようなことがないようにしておくことも大切です。
カンペの使い方②:画面にメモ帳を出す
ディスプレイに直接貼り付ける方法の他、メモ帳を画面に出す方法もあります。メモ帳やワードなどを用意しておくことで、カンペを手書きで用意する必要がなく楽に使えます。自分がパッと見て読みやすい文字の大きさやフォントにしておきましょう。目線が下がる可能性があるので、その点を注意するようにしましょう。
カンペの使い方③:カンペを読むスピードに注意する
カンペを読む時は、読む速度に注意しましょう。面接時の話すスピードについても注意する必要がありますが、カンペを「読む」時は、特に違和感のあるスピードにしないよう注意してください。声のトーンなどでも「読んでいる」ことがバレてしまうので、あくまでも「自分の言葉で話している」という様子を作り出すことが大切です。そのため、カンペを用意する時は単語などを箇条書きする程度で留めておきましょう。面接前に、そのカンペを使って話す練習を何度かしておけば、場合によってはカンペなしでも話せるかもしれません。
Web面接での注意点
Web面接を受ける時に気を付けたい注意点を紹介します。Web面接だからこそ、気を付けるべきポイントです。備えても怒ってしまうトラブルはあるので、不測の事態に備えておきましょう。
注意点
- カメラの距離・角度
- Web面接中にパソコン操作をしない
- 通信が切れても冷静に対応する
- 充電を満タンにして、通知はオフにする
解説します。
注意点①:カメラの距離・角度
目線は、カメラに向かって真っすぐになる高さにします。そして、上半身が画面に収まる距離がベストです。もし床に座って行う場合は、カメラの位置が下がる可能性があるので、適度な高さになるよう工夫をしましょう。真正面を向いた時にカメラと目線が一致する状態が望ましいです。
距離が近すぎると、画面いっぱいに顔が入ってしまう可能性があるので、上半身が収まり、頭の上に少し余裕がある距離が適度な距離感です。下から見上げるような状態もしくは、見下ろすような状態にならないように十分角度に注意しましょう。
注意点②:Web面接中にパソコン操作をしない
Web面接中はパソコン操作をしないようにしましょう。特に、キーボードのタイピング音やマウス音などはマイクから音を拾い「騒音」になります。また、不自然な格好にもなるので「何をしているのか」不信になり、印象が悪くなります。
面接中にメモをしたくなるかもしれませんが、面接に集中していない印象を与えることはよくありません。もし、メモしたくなった場合は面接官にもわかるようにペンやメモを使ったアクションでメモを取るようにしましょう。
注意点③:通信が切れても冷静に対応する
オンラインでの面接は、通信エラーや接続トラブルなどは起きてしまいます。いきなり通信が途絶える…ということも珍しくありません。こちらだけでなく、相手も同様にトラブルが起こる可能性があります。その場合は「焦らない」ことが大切です。
企業側から連絡、対応を待たなくてはいけませんが万が一に備えて、トラブル発生時はどうしたらよいのかを事前に企業側へ確認しておきましょう。すぐに連絡が取れるよう企業先の連絡先をメモして手元に用意しておくこともポイントです。冷静に対処しましょう。
注意点④:充電を満タンにして、通知はオフにする
スマートフォンやタブレットを使用した面接の場合は、充電を満タンにしておきましょう。画面を使う通信の場合、端末によっては電池が早くに消耗することがあるので、充電が満タンじゃない状態だと、面接途中で電源が落ち「強制終了」となる恐れがあります。パソコンの場合は、コンセントを繋げた状態で受けましょう。
そして、どの端末であっても通知をオフにすることを忘れないでください。また、アプリの自動アップデートなども、面接時だけは解除しておきましょう。アプリの通知音やアップデートによる端末のフリーズなど予測できなかったトラブルが起きてしまうかもしれません。電話の着信でも面接を中断される恐れがあるので注意しましょう。
まとめ:Web面接マナーを守って挑もう
Web面接のマナーは、対面で受ける面接と同様のマナーを守るようにしましょう。Web面接ならではの注意点も勿論ありますが、本番で焦ることがないように早い段階で準備をしておき、「冷静に」対応できるよう脳内でシュミレーションしておくことも大切です。
事前準備をどこまでできるかも、Web面接においては大切なのでぬかりなくしっかり準備しておきましょう。