システムエンジニアという職業の中には、担当する分野によって様々な種類があります。
開発するサービスや製品によって複数に分類されますが、インターネットサイトやアプリなどのWeb制作を行うエンジニアは大きく分けて「フロントエンドエンジニア」と「バックエンドエンジニア」の2つに分類することができます。
エンジニア業界では、
「フロントエンドとバックエンドで将来性が高いのはどちらか」
ということが度々議論になりますが、現状ではエンジニア全体の需要が高まっているため、どちらにおいても需要はあります。
そのような中で、今回はフロントエンドエンジニアの将来性にスポットを当てて解説していきます。
将来性についてだけでなく、フロントエンドエンジニアとして活躍し続けるためのポイントについても解説していますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
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今や「IT産業」は時代遅れの言葉 エンジニアの技術の需要は今後も高まる
IT産業とは、情報技術・通信技術に関連する産業のことであり、有名企業としてはGoogleやAmazonなどの大企業が広く知られています。
わたしたちの生活はIT技術の進化により急激なスピードで変化し、どんどん便利なものになっていますが、それは企業にとっても同じことが言えるのです。
今やIT技術はほぼ全ての産業で活用されており、「IT技術を用いる産業 = IT産業」という概念すら古いものとなりました。
このように、何においてもIT技術が不可欠な現代において、当然ながらシステムエンジニアの需要は高まり続けています。
上図は経済産業省のホームページにて公開されているIT人材の需給に関する調査データです。
試算によると、システムエンジニアを含むIT人材の需要は2030年まで増え続けるのに対し、供給が追いついていない状態が続くと予想されています。
IT技術の進歩により、様々なサービスや業務などが自動化・効率化されていく中で、そのプログラムを書くエンジニアの需要が減ることはないでしょう。
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今後のフロントエンドエンジニアの将来性
本章ではフロントエンドエンジニアの将来性について解説していきます。
結論から言ってしまうと、エンジニア全体の需要が増えることが試算として出ているため、フロントエンドエンジニアの需要も当然増加していくと予想されます。
しかし、フロントエンドエンジニアの将来性についてネットで調べてみると、
「フロントエンドエンジニアの需要はなくなる」
「フロントエンドの仕事は自動化されるから将来性が低い」
などという意見が散見されます。
実際はどうなっていくのかということを考えるにあたり、まずはフロントエンドエンジニアの現在の需要がどのような状況なのか、以下の図で確認してみましょう。
上図は、ITエンジニア/クリエイター専門の案件紹介サイト「レバテック」より、就職・転職を考えている方向けの「レバテックキャリア」にて「フロントエンド」で検索してみた結果です。
2020年11月15日現在で1105件の検索結果となっています。
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こちらはフリーランスとして活動される方向けの「レバテックフリーランス」にて「フロントエンド」で検索してみた結果です。
2020年11月15日現在で911件の検索結果となっています。
本章の冒頭で述べたとおり、ネット上ではフロントエンドエンジニアの将来性についてネガティブな情報も多く記載されていますが、実はこのような意見は10年近く前から変わらず存在しているのです。
結果として、何年経ってもフロントエンドエンジニアの需要はなくなっていません。
前章で解説したとおり、経済産業省は「2030年までIT人材の需要は増加していく」という試算データを公開しています。
IT人材の需要が増加するということは、エンジニアの仕事が増えていくということです。
これから益々Webサービスの増加が予想される中で、ユーザーが直接触れる「フロント部分」を構築するフロントエンドエンジニアの需要がなくなることはないでしょう。
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フロントエンドエンジニアとして年収アップするにはとにかく市場価値を上げること
フロントエンドエンジニアの需要が増加するとはいえ、一定のスキルを手に入れれば安泰ということはありません。
どのような職業でもいえることですが、自身の市場価値を高める努力をしなければ、やがて自分個人への需要はなくなっていくでしょう。
特にフロントエンドエンジニアは、トレンドとなるシステムの移り変わりが激しいため、「このスキルを身に付ければずっと稼ぎ続けられる」という保証は存在しないのです。
システムの移り変わりが激しい例としては、JavaScriptのフレームワークが多数出現していることが挙げられます。
JavaScriptといえばフロントエンドエンジニアとしては必修のプログラミング言語ですが、そのフレームワークには様々なものがあります。
【JavaScriptのフレームワーク】
・jQuery
・React.js
・Vue.js
・AngularJS
これらは年々トレンドが変わり、「去年まで多用されていた技術が今年からはあまり使われなくなった」などということは珍しくありません。
フロントエンドエンジニアとして活躍し続けるためには、常に新しい技術やシステムを察知し、トレンドに合ったスキルを身に付けて自分の市場価値を高めることが必要です。
特にフリーランスとして活動する方にとっては、上記のように知見を広めることで様々な案件を受注できるようになるため、自分の市場価値を意識することが年収アップに直結するといえます。
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今後フロントエンドエンジニアとして活躍するために必要なスキル
本章では、フロントエンドエンジニアとしてより市場価値の高い人材になるために必要なスキルをご紹介します
コミュニケーションスキル
エンジニアと聞くと、黙々とPCに向かって作業しているイメージがありますが、フロントエンドエンジニアとして活躍し続けるためには、対人のコミュニケーションスキルが必要です。
特に、企業内のWeb制作メンバーとして就職・転職を考えている方にとっては必須といえるでしょう。
フロントエンドエンジニアとしてWebサイト制作やアプリ開発などに携わる場合、Webデザイナーやコーダーといった各担当分野のチームメンバーと上手く連携する必要があります。
そのため、円滑なコミュニケーションを取れる人ほど、より質が高いものをより効率的に生み出すことができるのです。
高いコミュニケーションスキルによってチームメンバーをまとめられるようになれば、エンジニアとしてワンランク上の人材となれるでしょう。
顧客折衝スキル
エンジニアには時として顧客折衝スキルも求められます。
特にフリーランスエンジニアとして活動する方にとっては折衝力が必要となる場面は多いでしょう。
例えば、アプリ開発の仕事を受注する場合、大まかに以下のような工程が必要になります。
【アプリ開発の工程】
①要件定義
②設計
③実装
④テスト
⑤リリース
本当にクライアントが求めているものを提供するためには、上記工程において「要件定義」が非常に重要です。
ただ単純にクライアントの要望をよく聞いて請け負うのではなく、
「要望どおりに実装可能か」
「期日までに納品できるか」
「報酬は妥当か」
ということも考慮しつつ進めていかなければならないため、不都合があればクライアントと折衝しなければなりません。
受注側の対応可能範囲とクライアントの要望、報酬のバランスを考えて折衝できるスキルは、フロントエンドエンジニアにとって持っておきたいスキルの1つです。
英語読解スキル
最後に身につけておくべきスキルとして紹介するのが、英語読解スキルです。
前述で紹介したとおり、フロントエンドエンジニアが扱う主要言語の中にはJavaScriptというプログラミング言語が含まれます。
このJavaScriptは海外で開発された言語のため、バージョンアップや新機能のリリースによる最新情報は全て英語で公開されます。
プログラミング言語やシステムの最新情報に限らず、業界全体の情報を収集するにあたり、英語読解スキルの有無によって情報収集のスピードに差が出てきます。
そもそもプログラミングのコード自体も英語を基に構成されているため、最低限の英語力は身に付けておくべきでしょう。
また、もしも英語圏のエンジニアと同じプロジェクトメンバーとして仕事をすることになった場合、英会話スキルが必要になることもあります。
一流のエンジニアとして成功したいなら、ぜひ英語力を高めることも意識してみてください。
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まとめ
今回は、フロントエンドエンジニアの将来性と活躍し続けるためのポイントを解説しました。
フロントエンドエンジニアは、様々なWebサービスにおいてユーザーが触れる部分を構築することが仕事です。
新しいWebサイトやアプリが次々に開設・開発されている昨今では、フロントエンドエンジニアの需要が増加し続けています。
ただし、いざエンジニアになれたとしても、自分の市場価値を高める努力をしなければ思うように活躍することはできないでしょう。
市場のニーズにアンテナを張り、広い知識と多様なスキルを身に付けて、成長し続けることが成功のポイントです。
今後は、プログラミング必修化などの影響もあり、エンジニアを目指す人がさらに増えてくると思います。
そのような中でも活躍していけるよう、フロントエンドエンジニアを目指している方にとってこの記事が少しでも参考になれば幸いです。
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