プログラミングを学習しようと思い立った時、スクールに通う選択肢がでると思います。しかし、初心者は独学での学習が最適です。まずは初心者にプログラミングを独学ですることのメリットやプログラミング習得後のメリットについて解説します。
プログラミング初学者はまずは独学ではじめてみよう
プログラミング初心者、またはITリテラシーが高くない方はプログラミングの勉強を独学で始めることをおすすめします。ネットでもプログラミング初心者に向けたサイトがたくさんありますし、書籍でも十分勉強が可能です。
プログラミング初心者に独学での学習をおすすめする理由として「スクールに通うと先行投資に相当な費用がかかる」からです。現在様々なプログラミングスクールがあります。毎日通う学校のようなタイプから、習い事のように「週に何回」と決まっているタイプ。また最近ではサブスクリプションやチケット制のスクールもあります。
また、「スクールに通うことが嫌になる」可能性があり、せっかく支払った初期費用や月謝などが無駄になるとプログラミングの勉強自体が嫌になってしまいます。自宅や学校、職場の近くにスクールがあれば通いやすいですが、電車に乗って通う・帰宅ルートから外れている場合はスクールへの足が遠のく要因となります。
以上のような理由から、プログラミング初心者の方はまずはネットや書籍で勉強することをおすすめします。
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プログラミングの習得はビジネスマンにとって様々なメリットも
こちらの章ではプログラミング技術習得で発生するメリットについて解説します。異業種からプログラマーへの転職を考えている、ビジネスマンも必見です。
論理的思考が身につく
プログラミングを習得すると論理的思考力が身に付き、仕事を進めるうえでプラスに働きます。論理的思考=ロジカルシンキングともいいますが、プログラミングを習得すると物事を論理的(ロジカル)に考える癖がつきます。
なぜなら、プログラミング言語はコンピューターに命令を伝える為の言語で、コンピューターはプログラミング言語で命令した通りにしか動かないからです。人間がコミュニケーションを取るときは言語以外に表情やしぐさなどでも相手に意思を伝える事ができます。また、「行間を読む」と言われるように言葉では伝わらない空気感を感じ取って行動することができます。
しかし、コンピューターに行間を読む能力がありません。コンピューターはプログラミング言語を使ってその行動や処理を順番に説明(命令)しなければバグ(不具合)が発生しプログラムが動かないからです。
論理的思考が身に付く具体例として、人に物事を説明するときに順序立てて説明することが可能になり、問題解決に繋がる可能性が高くなります。営業職でも事務職でも問題が発生したときに経緯を説明し、解決策や対抗策を上司やクライアントに説明することが求められます。
このような場合に論理的思考が身についていると、事実に基づいて事象を説明し、具体的な解決策を提示することが可能になります。もちろん、プログラミング言語を習得した全員に論理的思考が身に付くわけではありませんが、多くのプログラマーや上級SEと言われている人たちはこの「論理的思考」で仕事を進めています。
問題解決力が身に付く
プログラミング言語を習得すると、問題解決力が身に付きます。前述した論理的思考の流れと同じですが、仕事を進める際に論理的思考を持って進めることで問題解決に繋がる可能性があります。問題(課題)とは「理想と現状のギャップ」の事です。
理想と現状ののギャップを明確にするためには、論理的思考を持って進める必要があります。「計画に無理はなかったか?」「計画通り実行できていたか?」「計画通りでなかったとすればどこで崩れだしたか?」など問題解決の為に必要な思考プロセスはプログラミング言語を習得することで身に付きます。
なぜなら、プログラミングは「バグ」と呼ばれる不具合が発生することがあり、このバグは設計書通りにプログラミングをしても発生することがあるからです。「設計書にまちがいがないか?」「そもそもクライアントからの要求と仕様が合ってないんじゃないか?」「ソースコードに間違いがないか?」などどこに問題があり、解決するためにはどうすればいいか?という問題解決のための思考手順がプログラミング習得の中に含まれていると言えます。
転職時に年収アップが狙える
プログラミングを習得すると、転職時に年収アップを狙える可能性が高くなります。
IT人材は「経済産業省 平成31年IT人材需要に関する調査(概要)」によると、2020年では30万人のIT人材に対する需要があり、2030年には45万人の需要があると試算されています。しかし、現状はその需要にプログラマーの供給が追いついておらず、プログラマーの単価は年々高額になっています。
派遣社員の時給で例えると、事務職の派遣社員の手取り時給は「1,000円~1,500円」とされていますが、プログラマーの場合は1,500円以上が相場です。上級プログラマーや上位職のSEやPMクラスになると月額の手取りが100万を超えるプログラマーもいます。
今後もIT人材不足が解消する見込みは少なく、小学生もプログラミング学習が必修科目になっていることからも分かる通り、プログラミングを習得することで転職時の年収アップは高い確率で成功します。
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/gaiyou.pdf
出典:経済産業省平成31年IT人材需要に関する調査(概要)
まず手を付けてみよう 無料プログラミング学習サイト10選

プログラミング初心者に独学での学習をおすすめしていますが、プログラミングを勉強しているとほぼ間違いなく壁にぶち当たります。この壁が早い段階で来るか、かなり学習してから来るかは個人差がありますが、間違いなくネットや書籍だけでは学習が難しくなる時期が訪れます。
その時に役に立つ、無料プログラミング学習サイトを10個ご紹介します。自分に合った学習サイトを見つけて、プログラミング習得に役立ててください。
Progate
1つ目に紹介するプログラミング学習サイトは「Progate」です。Progateの特徴はSNSのアカウントを持っていると、メールアドレスなどの登録は不要ですぐにサービスを使えるところです。Progateはイラスト中心の分かりやすい画面で学習することができ、「ITの知識は全くないが、プログラミングの学習がしたい」という初心者におすすめの学習サイトです。
また、有料版は月額980円で利用することができます。まずは無料版でプログラミングとはHTMLとは?などの基礎知識を学習し、深く学びたいと感じる方には有料版の月額コースに入会することをおすすめします。
無料版:18レッスン(15コース)
有料版:76レッスン(全コース)
ドットインストール
2つ目に紹介するプログラミング学習サイトは「ドットインストール」です。ドットインストールは「約3分間の動画を視聴し学習する」サイトです。無料版でも初級編ですが、多くのコースを受講できるため、初めて扱う言語の知識を得るためにすきま時間に視聴し学習することが可能です。
また、有料版ではソースコードが公開されていたり、動画の内容をテキストで表示されたり、倍速で視聴することができるなど様々な学習方法に対応しています。有料版では現役のエンジニアに直接質問をすることが可能なため、無料版で言語の基礎知識を得て、より実践的なプログラミングの技術を学習したいエンジニアには有料版へのアップグレードをおすすめします。
有料版:月額1,080円
Schoo
3つ目に紹介するプログラミング学習サイトは「Schoo(スクー)」です。Schooは他のProgateやドットインストールとは違い「プログラミング以外のビジネス系の学習もオンラインで可能」な所です。ExcelやAccessなどのOAスキルから企画・マーケティングなどのスキルも身に付けることが可能です。
無料版では生放送授業を視聴することができ、また録画授業もおためしで5分だけ視聴が可能です。有料版では録画授業のダウンロードやプレミアム生放送の視聴が可能です。Excelは仕様書や設計書を作成するために使用することも多く、プログラミングだけではなく、ExcelやAccessを身に付けることができるSchooは、これからプログラマーを目指す方にはおすすめのサイトです。
有料版:月額980円
Codeacademy
4つ目に紹介するプログラミング学習サイトは「Codeacademy」です。Codeacademyは世界中で利用されているオンライン学習サイトで、アプリのインストールが不要でブラウザのみで完結する学習スタイルが特徴です。
Codeacademyは無料版でもかなりのボリュームの学習が可能ですが、全くの初心者には少しハードルの高い学習サイトです。基礎的な部分を知っていて、実践的な構文などを深く学習したい、転職の為にポートフォリオを作りたいなど明確に目標のある方におすすめします。
プロコースと呼ばれる有料版では、すべての講座を受講できるだけでなく、メンターに直接質問できるメリットもあります。海外のサイトの為有料版の月額費用はドル建てです。その時の為替レートによって料金が変わりますので注意してください。
有料版:月額19.99ドル
paiza動画ラーニング
5つ目に紹介するプログラミング学習サイトは「paiza動画ラーニング」です。paiza動画ラーニングはプログラミング初心者だけではなく、ITスキルの低い方でも気軽に学習ができるサイトです。さらに転職・就職支援も実施しているため、paiza動画ラーニングで学習し、そのスキルを生かした職場への転職も可能です。
無料版でも282本の動画が視聴できますが、おすすめは有料版です。有料版は1ヵ月・6か月・12ヵ月とコースが分かれており、6か月と12ヵ月コースでは月額費用のディスカウントもあり、複数月での契約がお得です。
1本の動画が約3分とすきま時間に気軽に学習することができるため、仕事の休み時間などに学習し、自宅では動画の内容をコーディングしてみるなど学習の幅も広がります。
有料版:月額1,078円(1ヵ月)、4,488円(6か月)、7,200円(12ヵ月)
シラバス
6つ目に紹介するプログラミング学習サイトは「シラバス」です。シラバスは実際の開発の流れを真似しながら学習する事が可能で、初心者からおすすめですがコードだけの学習ではなく、実際のプログラミングの流れも併せて学習できます。
「バナナデザイン株式会社」という架空の会社に入社して、Webデザインの仕事をするという設定で、HTMLの知識がないところからWordPressを使用してWebサイトを公開するところまでを順序立てて学習出来ます。
また、利用料金は2020年10月時点ですべて無料で利用できます。
月額料金:無料
Udemy
Udemy7つ目に紹介するプログラミング学習サイトは「Udemy」です。Udemyは130,000程のオンライン講座があり、無料枠はなく1講座買い切りのため1度学習したものを復習する際には便利です。主にビジネスマンを対象としており、講座の中にはネットワークエンジニアの資格である「CCNA」や「AWS認定ソリューションアーキテクト」資格など最新のクラウド技術の学習も可能です。
また、プログラミングだけではなく営業スキルやOAスキルの講座もあるため、総合的なスキルアップが可能です。各講座費用はHPをご参照ください。

Udacity
8つ目に紹介するプログラミング学習サイトは「Udacity」です。Udacityは全世界で展開されているオンライン学習サイトですが、対応している言語が英語、ポルトガル語(ブラジル)、中国語、ドイツ語、ヒンディー語で日本語には一部の動画が対応しています。
無料でも一部視聴できますが、有料版の講座を終了し所定の審査を受けると米国で履歴書に記載できる「ナノ学位」の取得も可能です。海外で活躍したいとおもっている方におすすめのサイトです。
有料版:月額199.99ドル程度
Khan Academy
9つ目に紹介するプログラミング学習サイトは「Khan Academy」です。Khan AcademyはアメリカのサイトでNPO団体(非営利活動法人)が運営しています。料金は完全無料ですが、日本語には一部の動画しか対応していません。
iPhoneやAndroidのアプリも配信されており、気軽に学習できる一方で日本語に対応している動画が少ないため、英語力に自信のある人や海外で仕事をしている方へおすすめです。
月額料金:完全無料
ミニツク
最後に紹介するプログラミング学習サイトは「ミニツク」です。ミニツクはRuby専門のプログラミング学習サイトです。RubyはWebサイトを構築するためのプログラミング言語で、昨今人気が高まってきています。
ミニツクは完全無料で、RubyでWebサイトの構築をしたい人や他の言語を勉強したことがあり、さらにRubyを勉強したい人におすすめです。もちろん初心者でも分かりやすい学習サイトとなっています。
月額費用:完全無料
まとめ
本記事では初心者におすすめするプログラミング学習サイトを10個ご紹介しました。また、プログラミング習得によってもたらされるメリットについても解説しました。オンラインでプログラミングを学習できるサイトは様々種類がありますが、初心者でも勉強しやすいサイトから、中級者・上級者向けサイトなど様々です。
自分にあったサイトを見つけて、プログラミング学習に役立ててください。
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