未経験者が独学で機械学習を学ぶロードマップ

機械学習を学習するには、どこから勉強したらよいのでしょうか。未経験者でも学習できるのでしょうか。プログラミング未経験で機械学習を勉強すると、学習次第によってはスキル習得や転職まで可能です。本記事では、現役エンジニアが機械学習のロードマップについて紹介します。

目次

機械学習を独学で学ぶロードマップ

機械学習は、理解することが難しく挫折しやすいイメージがあるかもしれません。機械学習を学ぶ全体図を知るところから機械学習は始まります。機械学習は、以下のロードマップが良いと考えられます。

  1. 機械学習の入門に必要な知識を習得する
  2. 機械学習の学習方法を知る
  3. 機械学習を学ぶ順序を知る
  4. 機械学習の理解を深めるために実践する

詳しく解説していきます。

STEP①:機械学習の入門に必要な知識を習得する

機械学習がどんなものなのかを理解してきましょう。

機械学習とは

経験(学習データ、過去のデータ)から反復的に学習することで特徴(データの傾向)を見つけ出す技術のことです。データの傾向を見つけた後、未知のデータに対応できるようになります。

つまり、販売店などで、過去の販売データを基に売り上げを予測して発注することや、曜日・天気によって影響がある売れ筋商品の予測などを行います。収益アップ・リスク回避などに繋がるので、機械学習は注目されています。機械学習を学習する上で、次の4点を押えておきましょう。

  • 機械学習の主な手法と活用例 
  • 機械学習と人工知能の違い 
  • 機械学習の種類 
  • 機械学習を学ぶ目的の決定

詳しく解説します。

機械学習の主な手法と活用例

機械学習を学ぶにあたって主な手法5つを紹介します。

  • クラスタリング:値の類似性をもとに、与えられたデータを複数のグループに分ける。→クライアント(複数のグループ)の好み(値の類似性)に合わせた内容(与えられたデータ)を提案するなど。
  • クラス分類:与えられたデータが、どのクラスに該当するのか割り当てる。→迷惑メールと分類された内容(与えられたデータ)を、迷惑メールフォルダ(クラスに該当)に振り分けられるなど。
  • フィルタリング:過去の行動履歴から、ユーザーが関心を持ちそうな情報を推測する。→ECサイトの「おすすめ」機能(検索履歴から提供される情報)など。
  • 回帰:過去の値から未知の数値を予想する。→売上高、株価の予測、機器の異常予測など。
  • 次元削減:データの特徴を維持しながら、次元の数を減らします。→三次元データを二次元化して、可視化するなど。次元は、データの性質を表現するパラメーターのことです。つまり、三次元(三つの観点)から二次元(二つの観点)にすることです。

機械学習と人工知能の違い

機械学習

機械学習と人工知能の違いを理解しましょう。

「人間の知能を再現するコンピュータ技術」です。人工知能(AI)の中で学ぶ、機械学習(ニューラルネットワーク、データマイニング)などがあり、その奥底に「ディープラーニング」があります。機械学習は、ビジネスにおいて利用されることが多く研究が進んでいます。ディープラーニングは、AIや機械学習がブームになったことで機械学習に並んで注目を浴びています。ディープラーニングを学びたい人は、画像認識・テキスト(自然言語)処理に活かすために学習したい人におすすめです。

単語メモ

  • ニューラルネットワーク:脳の神経回路の一部を模した数理モデル、パーセプトロンを複数組み合わせたもののこと。
  • データマイニング:大量のデータを統計学や人工知能などの分析手法を駆使して、知識を見出す技術のこと。

機械学習の種類

機械学習の種類は、以下3つに分類されます。

  • 教師あり学習:事前に正解となるデータ(教師)を与えて、その正解を導きだすために学習させること。
  • 教師なし学習:教師ありと反対で、正解となるデータを与えずにコンピュータ自身が特徴・法則の導きだし方を自己学習させること。
  • 強化学習:明確な正解があるわけではなく、与えられた条件からベストな結果となる行動を学習させること。

機械学習のゴールを「何」とするかによって、この3点を使い分ける必要があります。機械学習ありには、①回帰問題、②分類問題の2種類に分けられます。回帰問題では、部屋の広さから家賃を予測するなど、予測したい値が連続値(家賃)である場合が該当します。分類問題では、迷惑メールか普通のメールか判定することをさします。0か1かを分類させます。

機械学習を学ぶ目的の決定

ここまでの機械学習の手法・分類などを理解した上で、自分がどのようなことを機械学習を学習して実現させたいのか、という目的を明確にします。機械学習は、複数の手法があるため、いきなり複数を学習するのではなく、1つに絞って学習を進めていくことがおすすめです。機械学習を仕事にしたい場合は、よく考えて学ぶ目的を定めましょう。

STEP②:機械学習の学習方法を知る

機械学習の目的がはっきりすることで、具体的な学習方法を決めていきましょう。自分に合う勉強方法で学習を進めることで、しっかり学習が深めていけるかもしれません。

  1. 機械学習の本を使って学ぶ
  2. 機械学習のサイトを使って学ぶ

2点について解説していきます。

機械学習の本を使って学ぶ

機械学習についての本を使って学習する方法は、幅広い知識を習得できるのでおすすめです。知識が集約されているので、知識を増やせること、後から必要な情報を取得しやすい傾向があります。また、本で学習する方がしやすい人にも、数多くの機械学習向けの書籍を読むことをおすすめします。

おすすめの書籍

機械学習のサイトを使って学ぶ

Udemy

機械学習のサイトを使って学ぶこともおすすめです。Youtubeなどの動画無料視聴サイトでも、学習はできますが、動画学習サイトとしておすすめなのが「Udemy」です。Udemyは、動画型で学習するプラットフォームで、数多くの講座が展開されています。

動画は有料ですが、一度購入すれば何度でも学習ができ、もし自分に合わない動画であれば返金なども対応してもらえるのでお試し学習が可能です。

Udemyで機械学習を学びたい人は、【現役エンジニア推薦】Udemyでおすすめの機械学習講座10選!をご覧ください。

STEP③:機械学習を学ぶ順序を知る

機械学習を学ぶ順序を紹介します。以下の順番で学習することがおすすめです。

  1. 機械学習言語「Python」の基礎を学ぶ
  2. ベース概念①:数学の基礎知識を身につける
  3. ベース概念②:アルゴリズムの基礎知識を身につける
  4. 機械学習ライブラリの基礎を学ぶ

詳しく解説していきます。

機械学習言語「Python」の基礎を学ぶ

まずはじめにプログラミングを学習する必要があります。機械学習に欠かせないプログラミング言語「Python」を学習しましょう。Pythonを学習すると、機械学習の処理を理解しやすくなるのでおすすめです。

Pythonの魅力

  • 文法がシンプル
  • プログラミング初心者でも学習しやすい

Pythonを独学で学習するロードマップについて紹介しています。もしよろしければ、『独学でもできる?Pythonの学習ロードマップを紹介』をご覧ください。

ベース概念①:数学の基礎知識を身につける

Pythonを学習してから、機械学習のベースを順番に学習します。まず、ベース概念の第一に、「数学」の基礎知識は外せません。以下3点は特に必要な基礎知識です。

数学の基礎知識の分野

  • 微分・積分:関数の傾き、最大値・最小値が求められる。また、曲線(局面)と座標軸に挟まれた面積(体積)を求められる。
  • 確率統計:予測と実際のデータの誤差を見たり、大量のデータを通して学習を繰り返しパターンや特徴を見つけ出せる。
  • 線形代数:大量のデータを扱う式をひとつにまとめられます。

機械学習では、「データ」やデータを通して何回も学習し、パターン・特徴を見つけ出すことが大切です。結果、未知のデータに対しての予測がつくようになるので、数学が大切になります。データを元に「関数(データ間にある関係性)」を作成し、データを通して何回も学習し結果見つけたパターン・特徴についてを関数で表現できます。

おすすめ書籍

ベース概念②:アルゴリズムの基礎知識を身につける

ベース概念の第二に「アルゴリズム」の基礎知識も身につけましょう。機械学習にある様々な手法を実現するためのアルゴリズムは何があるのかを把握する必要があります。基本的な機械学習モデル(線形回帰、決定木)が分かるようになります。機械学習モデルは、100種類以上あり、全てを習得することは難しいので、基本的なアルゴリズムを抑えることが大切です。

アルゴリズムとは手法ややり方のことです。結果に辿り着くためのアルゴリズム(やり方)はたくさんあるので、何があるのかを把握することが大切になるという考え方になります。アルゴリズムを本で学習したい人におすすめの書籍を『現役エンジニアが教えるプログラミング初心者がアルゴリズムを学ぶ時に読むべき本』で紹介しています。ぜひ参考にしてください。

機械学習ライブラリの基礎を学ぶ

機械学習モデルを学習したら、ライブラリの基礎を学びましょう。Pythonを用いた機械学習では、「ライブラリ」を必ず使用します。ライブラリは、便利な機能を部品化した出来の良いプログラムです。機械学習プログラミングを効率化するために必要不可欠であると言えます。

機械学習ライブラリは、以下6点があります。

  • scikit-learn : 機械学習で最もポピュラーなライブラリ。用途が幅広く、機械学習で存在するアルゴリズムのほとんどを実現でき、シンプルなコードで使用できるよう設計されています。初心者でも取得しやすいです。
  • Pandas : データを扱いやすくするライブラリ。データ分析に必要な処理を効率的に行います。前準備としてのデータ分析が必要なので役に立ちます。
  • Matplotlib : グラフを作成するためのライブラリ。描画できるグラフの種類が多く、棒グラフ、線グラフ、3Dグラフなども可能です。
  • SciPy:高度な計算ができるライブラリ。微積分や統計といった高度な計算が行えます。数学の概念が関わって来るので、重宝します。
  • Seaborn : グラフをキレイに、かつ簡潔に描くためのライブラリ。データの可視化(グラフ作成)を行います。matplotlibのプログラム)として動きます。
  • Numpy : 数値計算で使うライブラリ。多次元配列を効率的に扱えます。Python標準ライブラリではないので、科学技術計算・機械学習などのベクトル・行列の演算が多用される場合に標準のものになります。

STEP④:機械学習の理解を深めるために実践する

Qiita

機械学習の理解をより深めるためには、実際に手を動かして学ぶことが大切です。まずは試しに自分で何かを作り出してみましょう。積み上げた機械学習ライブラリの知識を活用することが重要です。プログラミングを行う場合、どんな「課題」を設定するかが重要になります。正解が既に示されている課題を選択肢、同じ正解が出るまで自分なりにプログラミングするのが良いと言えます。機械学習の演習課題を「Qiita」などのサイトで学習できます。正解付きで公開されているので、実践していくのにおすすめです。

機械学習の入門者が目指すべき4つのキャリアパス

ロードマップに従ってスキルを身につけていくことで、機械学習を仕事にできるチャンスが広がります。機械学習を活かした職業は以下4つが挙げられます。

  • 機械学習エンジニア
  • データサイエンティスト
  • プロダクトマネージャー
  • 機械学習コンサルタント

それぞれ詳しく解説していきます。

機械学習エンジニア

機械学習学習の技術を活用したシステム開発を行います。業務革新にあたって、機械学習の技術を取り入れる企業が増えている面から、今後さらに需要が拡大する分野です。新規性が高く高い分やで機械学習エンジニア自体が少ないので、高単価な求人が多くあります。

仕事内容

  • サービス開発・設計
  • データ分析・解析
  • モデルの開発
  • 基盤構築、運用、保守
  • 最新技術の調査、研究

年収

年収
引用元:機会エンジニアの年収

機械エンジニアの仕事の平均年収は約494万円です。

データサイエンティスト

データサイエンティストの仕事は、幅広くあります。データの活用・分析による企業の課題解決からデータの収集・活用するための環境構築、運用・保守など様々です。機械学習の知識やスキルが必要です。専門的なスキルが求められる仕事で、平均年収が高い傾向が見られます。

仕事内容

  • 分析環境の構築・運用
  • 分析・レポート作成
  • 業務システムのログ
  • SNS・Webサイトのデータ収集
  • 蓄積・運用できる仕組みを作る

年収

年収
引用元:データサイエンティスト年収

データサイエンティストの仕事の平均年収は約697万円です。

プロダクトマネージャー

プロダクトマネージャー(PDM)は、企業が開発する製品を決める上での全体的な舵取りを行います。顧客のニーズに合った製品を企画する上で、調査・分析のために機械学習を活用します。機械学習やマーケティング、プロジェクト管理のスキルも要求され難易度が高い職業です。収入アップが期待できます。機械学習エンジニアからキャリアアップとして目指すのもおすすめかと思います。

仕事内容

  • 製品のプロトタイピング(実働するモデルを早期に製作する手法、過程)を行う
  • プロダクトのターゲットを明確化する
  • ロードマップや戦略を作りKPI(組織の目標を達成するための重要な業績評価の指標)を定める
  • 計測をし、機能開発の振り返りを行う

年収

年収

資産運用のロボアドバイザー開発企業は、約500~1,000万円です。クラウド型人材管理ツールなどを開発する企業では約600~1,000万円です。漫画や雑誌のアプリ開発企業でも、約560~750万円です。

機械学習コンサルタント

機械学習コンサルタントは、企業に向けて機械学習システムの提案・導入支援を行う仕事です。企業の課題を解決する適切なシステムを提案するために、機械学習の知識・スキルが必要となります。求人はそこまで多くありませんが、マーケティングスキルなども必要なので高収入が見込めます。

仕事内容

  • クライアントの課題、ニーズに応じた提案
  • クライアントの課題解決
  • 機械学習導入戦略のサポート
  • 機械学習を活用した経営戦略の策定
  • 製品・サービスの提案
  • 販売戦略の立案

年収

年収

機械学習コンサルタントは、約550万~1000万です。

まとめ:機械学習を独学でも学習し、転職チャンスがある!

機械学習の入門者でも転職チャンスはあります。未経験者にとって難しい分野かもしれません。ですが、新規性が高く転職チャンスがあるので、今後需要が高まることは言うまでもありません。独学だと挫折のリスクも大きいかもしれません。そのため、自分だけで解決できない時こそ、動画学習などを利用することも視野に入れましょう。

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