「フロントエンドエンジニアとして生計を立てていきたい」
「市場価値をあげて、年収を上げたい」
現在エンジニアとして仕事をしている方や、これからフロントエンドエンジニアとして働こうと考えている方の中には、上記のような考えを持っている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、フロントエンドエンジニアとして、市場を生き抜いていくために必須の言語やスキル、レベル感などについて、具体的に解説していくとともに、市場価値を高めるために必要なスキルの紹介をしていきます。
フロントエンド開発に必須の言語
フロントエンド開発に必須の言語の基本概要やそれぞれの言語でできることについて解説していきます。
HTML
HTML(HyperText Markup Language)は、WEBサイトを制作していく際に必須の開発言語の一つです。
WEB上に表示されている文章やWEBサイトの大枠などを形成している部分を制作するために用いられています。
HTMLでは、タグ(<>○○</>)の中に、文章を記入してサイトに文字を反映させたり、特定のタグを使用して、見出し・リストなどの装飾やハイパーリンクの組み込みを行ったりすることが可能です。
CSS
CSS(Cascading Style Sheets)は、HTMLと同様に、WEBサイト制作において必要不可欠な言語の一つです。
HTMLが、WEB上の文章や枠組みを作成するための言語なのに対して、CSSは、HTMLで記載したコードを装飾し、より見やすいWEBサイトを作成していくために必要な言語として取り扱われています。
CSSは、セレクタ・プロパティ・値の要素で構成されており下記のような関係性になっています。
○h2の文字の大きさを編集したい場合:h2{font-size: 25px;}
○h2の文字の色を青色に変更したい場合:h2:{color: blue;}
→ [h2]がセレクタでHTMLで、記載されたタグを指定
→ [font-size][color]がプロパティで、セレクタに対する指定の装飾をするために利用
→ [25px][blue]は値で、プロパティで指定した装飾のサイズや色などの詳細の設定
CSSでは、そのほかにも画像のサイズの変更や背景色の変更、表示形式の指定など幅広く装飾を施していくことが可能です。
また、言語の中にはフレームワークという言語のコードを簡易化して、効率的にコーディングが行えるようにカスタマイズしたものがあり、CSSにもBootstrapやBulmaなど多くのフレームワークが存在しています。
JavaScript
JavaScriptとは、WEBサイト開発を行うために利用される言語の一つで、HTMLやCSSでは難しかった、WEBサイトに動きをつけることができるようになりました。
JavaScriptを利用することで、画像の拡大表示やポップアップ画面の作成、文字を消したりボタンをへこませたりするアニメーションの適応などが可能です。
また、JavaScriptにはReact.jsやVue.jsなどのフレームワークや、JQueryやAJaxのような言語で利用できる機能をまとめたライブラリというものがあります。
JavaScriptは、HTMLやCSSに比べて難易度は上がりますが、汎用性のある優秀な言語のため、使いこなすことができれば、フロントエンドエンジニアとして年収や市場価値を上げることにもつながるでしょう。
フロントエンドエンジニアに無くてはならない必須スキルとレベル感
フロントエンドエンジニアとして、活動していく際に下記のスキルを高めていくことで、年収のアップや市場価値の向上につなげることができます。
フロントエンドエンジニアとして必須のスキルは3つあります。
- コーディング
- JavaScript
- UI/UX設計
コーディング
コーディングスキルは、エンジニアとしてどの言語を扱うにあたっても必要なスキルになります。
コーディングスピードのレベル感は、作成するページによって大きく変わってきますが、下記のイメージが参考になるでしょう。
また、コーダーとしてのスキルレベルとして下記の項目が挙げられます。
1. HTML / CSSでのコーディングが可能
2.CMSツールを利用したWEBサイト制作が可能
3.HTML / CSS / JavaScript / JQueryを用いたコーディングが可能
※CMSツール:Word PressなどのWEBサイト制作ツール
スキルレベルとして、「3.HTML / CSS / JavaScript / JQueryを用いたコーディングが可能」まで身につけていれば、フロントエンドエンジニアとして十分に仕事をしていけるでしょう。
JavaScript
フロントエンドエンジニアとして活動していく場合、JavaScriptのスキルを身につけることは必須ですが、スキルレベルとしては下記の段階が存在します。
※フロントエンドでのJavaScript開発を基準とした場合
JavaScriptでの開発をレベル1とした場合、ライブラリの利用、フレームワークの活用と対応できるライブラリやフレームワークをあげていくことで市場価値をあげることにつながります。
また、JavaScriptにはNode.jsというサーバーサイド開発のフレームワークも存在しており、フロントエンドとサーバーサイドの開発ができるようになることで収入を上げることも可能です。
そして、TypeScript(※1)はGoogle の6番目の社内標準言語としても採用されている言語で、市場にも人材が少ないため、スキルを身につけることで、市場価値を高めることにつながるでしょう。
スキルのレベル感として、「3.React.jsやVue.jsなどのフレームワークを利用したコーディング」までスキルを磨いていけば、フロントエンドエンジニアとして月収60万円以上稼ぐことも可能です。
※1)TypeScript=JavaScriptでは難しかった特定の型定義が可能なため効率的な開発が可能
UI/UX設計
フロントエンドエンジニアとして、活動をしていく際にはUI/UX設計の知識を有していることで、質の高いフロント画面の作成を行うことにつながります。
UI(User Interface)は、ユーザーがWEBサイトを利用するときのフォントやボタンのレイアウトのことを指し、見やすさ・使いやすさを重視した設計を行うことです。
対して、UX(User Experience)は、WEBサイトを利用した際の、ページの読み込み速度や情報の探しやすさなど、UI設計などを通して感じるユーザー体験のことを指します。
UIやUXが意識してWEBサイトを制作できることで、PV数の増加や離脱率の低下など、利用者満足度の向上につながるため、UI/UX設計ができることはエンジニアとしての仕事をする際に役に立つでしょう。
UI/UXは、厳密にスキルレベルが測りにくいため、WEBサイトやスマホアプリなど、対応できる幅を広げたり、設計したサイトの分析・改善したり、経験を積んで対応できる業務範囲を広げていくことを意識するのが良いでしょう。
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市場価値を高め長く生き残るためのプラスアルファのスキル
フロントエンドエンジニアとして市場価値を高めて、長く生き残るために有効なスキルとして下記のようなスキルが挙げられます。
・SEOに関するスキル
・フレームワークを活用した開発スキル
・プロジェクトマネジメントスキル
・プレゼンテーション能力
SEOに関するスキル
SEOとは、検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)の略称で、WEBマーケティングの分野においては必須のスキルとされています。
SEOに関する知識やスキルを活用することで、WEBサイトを検索エンジンの結果に上位表示させ、PV数によるCVRの向上や、ユーザー動向の分析などが可能です。
フレームワークを活用した開発スキル
フロントエンドエンジニアとして安定的に活動していきたい場合は、フレームワークのスキルや身につけることが有効です。
フレームワークを利用することで、効率的に開発を進めることができるため、スキルや経験の有無で案件の獲得にも影響があります。
そのため、CSSであれば、BootstrapやBulma、JavaScriptでれば、React.jsやVue.jsなどのフレームワークを利用できるようになると良いでしょう。
【CSSフレームワーク 参考】
◇Bootstrap | Twitterが開発したフレームワークで多くのユーザーに利用されている。CSSにおける利用頻度の多い機能が多く組み込まれており、レスポンシブ対応も可能。 |
◇Bulma | JavaScriptフレームワークとの組み合わせの自由度が高く、クラス名が単純でコードが描きやすいなどの特徴があるCSSフレームワーク |
【JavaScriptフレームワーク 参考】
◇React.js | ボタンやテキストボックスなどを多用する開発に有効なフレームワークHTMLタグの埋め込みやコンポーネントの定義、仮想DOMによる高速処理が可能 |
◇Vue.js | 仮想DOMを使い画面の最適化をするのに有効なフレームワークコンポーネント指向でシンプルなコードで高度な画面表示が可能 |
プロジェクトマネジメントスキル
フロントエンド開発を進めていく中で、スキルアップしていく際にプロジェクトマネジメントスキルを身につけることも有効です。
プロジェクトマネジメントスキルとしては、下記のようなスキルが挙げられます。
プロジェクトマネジメントのスキルは、エンジニアとして経験を積んでいく中で、養われるものもあれば、意図的に関わっていかなければ身につけることができないスキルもあります。
そのため、将来的にチームリーダーやプロジェクトマネージャーの職種へとキャリアップを目指している方は、プロジェクトマネジメントスキルを身につけることを視野に入れて開発の経験を積んでいけると良いでしょう。
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プレゼンテーション能力
プレゼンテーション能力も市場価値をあげていく際に有効なスキルの一つとなります。
開発をしているだけであれば、プレゼンテーション能力は不要と考える方もいるかもしれませんが、独立して案件を獲得していく場合には営業が必要です。
そして、営業をする際にはプレゼンテーションスキルを磨いていくことで、相手にわかりやすく伝える方法や、相手の意図や目的を捉えて情報を提供する能力を養うことにもつながります。
プレゼンテーション能力を身につけることで、営業や面談など多くの場面で活用していくことができるため、独立を目指しているエンジニアの方は積極的に身につけていくと良いスキルと言えるでしょう。
まとめ:フロントエンドエンジニアはスキルはたくさん持っておこう
以上、フロントエンドエンジニアとして、市場を生き抜くために必須の言語・スキル・レベル感や、市場価値を高めるために習得していくと良いスキルについて解説してきました。
フロントエンドエンジニアとして、活動していきたいと考えている場合、幅広いスキルを持っておくことで、年収や市場価値を上げることにつながります。
スキルを新しく身につけることは大変かもしれませんが、本記事の情報が少しでもスキルアップの参考になれば幸いです。
【本記事のまとめ】
◇フロントエンドエンジニアには、HTML・CSS・JavaScriptの言語スキルは必須
◇コーディング・JavaScript・UI/UX設計のスキルを磨くことで年収アップに繋がる
◇市場価値を上げるなら、SEO・フレームワーク・プロジェクトマネジメント・プレゼンテーション能力を磨くのがオススメ
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