デバッグの基礎や仕事内容を初心者向けに解説!効率よく行う手順やコツも紹介!

デバッグの基礎や仕事内容を初心者向けに解説!効率よく行う手順やコツも紹介!
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ゲームやアプリ開発には、何千万ものコードを書く必要があります。そのため、少しのミスで不具合(バグ)が発生してしまうこともあります。

そこで行われるのがデバッグという作業です。

本記事では、デバッグの基本知識と仕事内容を解説していきます。

  • デバッグとはそもそも何?
  • どのような仕事内容なの?
  • テスト検証との違いがわからない
  • 効率よくデバッグするコツが知りたい
  • デバッグの知識を身に付けたらどんなキャリアアップにつながるのか知りたい

上記のような疑問を持つ方向けの内容となっています。

目次

デバッグとは?

デバッグとは?

まずは、デバッグとは何なのか基本的な解説を行っていきます。

デバッグとは、プログラム中の間違っている点や不具合がある点(バグ)を見つけ出して、修正する一連の流れのことです。

デバッグの正式名称

デバッグとは英語で「debug」と表記されます。

「bug(バグ)」とは、プログラムの欠陥部分という意味を持つため、除去するという「de」を合わせて「欠陥除去」という意味を持っています。

デバッグ作業専門のツール「デバッガ」

デバッグ作業をできるだけ簡単に終わらせるため、「デバッガ」というツールを使用することもあります。しかし、自動的にデバッグしてくれるソフトウェアではありません。

デバッガはプログラムの実行状態に介入したり、実行中のある瞬間におけるコード中の変数やメモリの特定の番地、CPU内部のレジスタなどの値を表示することができ、どこで誤りが生じているのか探し出すのを手助けしてくれます。

ブレークポイント(breakpoint)機能はプログラマがコード中の任意の箇所を指定し、実行時にその場所に差し掛かったら強制的に実行を一時停止してその時点での変数などの状態を確認することができます。

ステップ実行(step by step execution)あるいはシングルステップ実行(single stepping)は、ブレークポイントなどで一時停止後、プログラムを一ステップ(一行、一命令など)ごとに実行する機能で、各ステップで実際にどのような処理が行われたかを確認しながら実行を進めることができます。

ステップ実行中に関数呼び出しなどに出くわした場合に、その内部へ移動してさらにステップ実行するステップイン、ステップインした関数等の終了までを一気に実行(呼び出し元に戻った時点で一時停止)するステップアウト、関数等の呼び出しなどをスキップするステップオーバーなどの機能が利用できる場合もあリマス。

オブジェクトコードを実行しつつ、対応するソースコード上での実行位置や変数名などを参照できるものをシンボリックデバッガ(symbolic debugger)あるいはソースレベルデバッガ(source-level debugger)と呼び、通常はこちらが使われるが、ソースコードが入手できない場合など特殊な状況で利用される、実行形式コードを直接解析するデバッガ(low-level debugger/machine language debugger)も存在しています。

参考:e-words

デバッグの主な仕事内容や基礎知識を徹底解説

ここからはデバッグの主な仕事内容や基礎知識について解説します。

主な業務内容

プログラミング開発を行った際に最も大切となるのが、バグのない品質のいいものをつくることです。

どんなに丁寧に作業を行っていたとしてもバグがあると仮定して検証していく必要があります。

デバッグの主な業務内容は以下になります。

  • バグを見つける
  • バグを修正する方法を探す
  • バグを除去してプログラムの品質を上げる

具体的にどのようにしてバグを検出していくのか次に解説していきます。

バグを見つける

バグを見つけるためには、開発したプログラムのテスト検証が必要不可欠です。

ほとんどの場合、性能やパフォーマンスを検証している段階でバグが検出されます

ただ、テストとデバッグは意味が異なるため、また解説します。

バグを修正する方法を探す

バグが検出されたら、修正する方法を解析していきます。

修正するためには、テスト検証の際にテストデータを作成しておくことが望ましいとされています。

プログラミングやテストのたびに起こる変更点などをデータとして残しておけば、エラーが発生した場合の原因を探しやすいです。

テストデータで原因が突き止められない場合は、エラーログやGoogleで検索をしましょう。

バグを除去

バグの原因を突き止めたら、バグを除去してさらにプログラムの品質を向上させます。

ほとんどの場合が、コードを手直ししてバグを改善していきます。

その際、手を加えたことで他の部分でバグが発生していないかもテスト検証しておきましょう。

デバッグを行う人は誰?

ここからはデバッグを行う人は一体誰なのかについて解説していきます。

デバッガーかプログラミング開発者

デバッグは開発したプログラムの細部まで不具合がないかチェックするため、根気のいる作業になります。

そのため各制作会社には「デバッガー」の存在が必要不可欠なのです。

デバッガーはデバッグ作業を専門的に行う職種を指します。

しかし時にはプログラミング開発者本人がデバッグ作業を行うこともあります。

実際に筆者が以前働いていた会社では、テストを専門に行うQAは存在していましたが、デバッガーは存在していませんでした。

そのため、開発に携わるのであれば、デバッグの基礎的な知識を得ておく必要がありますし、自分の作成したコードからバグが発生した場合は、きちんと修正できるだけの実力が必要です。

デバッガーの年収は?

デバッガーの平均年収は、150万円~450万円とかなり幅が広いです。

テスターにしろデバッガーにしろ完了する期限を事前に決めることは難しく、時給制にしてかかった時間だけ報酬を高くすることが基本となっていますが、時給制で期限も無制限となると、どうしても作業が途中からだれてしまいます。

そうなると見つかるエラーもバグも見付けることができなくなるので、集中力を維持するために、見付けたミスやバグの数に応じてボーナスを支給する部分的な歩合制を導入している開発現場も珍しくありません。

テストとデバッグの違い

バグを見つけるにはテスト検証が不可欠です。しかしテストとデバッグでは少し意味合いが異なります。

テストは作ったプログラムが正しく作動するのか検証する操作です。

テスターや検証担当が行うことが多く、不具合が見つかると開発者へ報告する必要があります。

そして修正をしてもらい、再度正常に動くかをチェックしていかなければなりません。

一方でデバッグとは、バグを見つけて修正するまでの一番の流れを指します。

主に作業を行うのは開発者か専門のデバッガーで、自らバグを修正するのです。

テストはバグを見つけるためのプロセスであると考えましょう。

バグを見つける方法

HTMLコード

バグを見つけるには、いくつかの方法があります。

専用のソフトウェアから原始的な方法まで、基礎的な知識として把握しておきましょう。

机上デバッグ

机上デバッグとは、目視で誤ったコードがないかチェックしていく原始的な手法のこと。

一見効率悪く感じますが、単純なコードミスは机上デバッグで見つかることも多いです。

基礎的な見つけ方で、日頃から確認をするように心がけておきましょう。

分割統治法

分割統治法とは、1つのプログラムを細分化してテストしながらバグがないか発見していく方法のこと。

つまりプログラム全体でみると見落としてしまう小さなミスも、細分化することで発見できるという考え方です。

プログラムの最初や中間地点ごとに、正常に作動しているかどうか確認しながらバグを探します。

  • デバッグライト
  • スナップショット

このような手法は分割統治法に基づいたものであり、各部分にデバッグを実行するコードを入力し、挙動を確認します。

挙動の経過を順次たどっていくことで、バグを発見できるという仕組みが用いられています。

デバッガを使用

デバッガはデバッグ作業を行うための専用のソフトウェアです。

バグを見つけたいプログラム上に1つの観測地点を決め、変数値を測ったりコードミスがないかチェックしたりします。

またプログラムを強制終了させ、その状況をチェックすることが可能。

他の方法に比べ、格段に効率的に作業が進むため利用している制作会社がほとんどです。

デバッガを使用して、開発者自身がデバッグを行うことも多いようです。

デバッグを行う前の事前準備

Web サイトやアプリケーションの開発

デバッグを初めて行うという方は、デバッガを使うということに重きを置きがちです。

実はデバッグを行う前にはいくつか確認しておくべきことがあります。

事前準備をしっかり行って、スムーズにデバッグ作業を行っていきましょう。

仮説を立てて事象にそって再現する

プログラムは何千ものコードによって、作成されています。

そのため、莫大な規模の中から手当たり次第にバグを見つけるのは大変困難です。

そこでまずはいくつか不具合が起こるパターンを事前に予想しておき、その事象を再現してバグを見つけていきましょう。

ある程度予想を立てながら再現していくことで、デバッグ作業を効率よく行うことができます。

設計書を事前に確認しておく

膨大な量のコードを突然見ながら、ミスを見つけていくことはかなりの時間を要します。

まずは事前に設計書を確認しておきましょう

あらかじめどのようなコードやプログラム要素があるのかを把握しておくことで、不具合が起こりやすい箇所の目星をつけておくことができます。

また目標の設計予定の構造を見ておくことで、実際にプログラムを見た際に違いや不審点を効率よく発見することが可能

より迅速にデバッグを行っていくためには、プログラムの完成形をあらかじめ把握しておくことが必要になります。

デバッグの簡単に行うための手順

pc,コンピューター,聴診器

では実際にデバッグ作業の手順について解説してきます。

Javaのデバッグを行う際「eclipse」という手法があります。

eclipseとは、Eclipse Foundationで開発された統合開発環境のことです。

さまざまな言語に対応しているため、デバッグを行う際一般的に使われている手法になります。

ブレークポイントを設定

ブレークポイントとは、デバッグを一時停止させる地点を指します。

まずはバグがありそうな不審点にブレークポイントを複数設定していきましょう。

こうすることで、怪しい場所だけをデバッグすることが可能です。

デバッグを実行

ブレークポイントを設定したら、デバッグを実行させましょう。

デバッグ実行後ブレークポイントに到達すると、自動的に一時停止され、「デバッグパースペクティブ」上のエディタより該当部分が矢印にて表記されます。

状況に応じて設定を加えていきましょう。

値・変数を確認

デバッグの実行が完了したら値を確認していきます。

デバッグのパースペクティブ画面に表示される変数を確認し、値をチェックしていきましょう。

デバッグ作業に向いている人とは

コード・コーディング・プログラミング

膨大な量のコードの中から、小さな不具合を見抜かなければならないデバッガー。

正社員だけでなく、アルバイトとしても募集をかけられることが多いですが誰しもが行える作業ではありません。

そこで今回は、デバッグ作業に向いている人の特徴をいくつか挙げていきたいと思います。

根気強く集中力の高い人

まずは粘り強く、集中を切らさずにコードと向き合えることが必須条件になります。

多くの言語の中からたった1文字でもミスコードがあると不具合が起きてしまうのがプログラミングの世界です。

普段から確認作業を徹底し、単純作業にも動じない根気強さを身に着けておきましょう。

なかなかバグが見つからないときは、焦って集中力も切れてしまいがちです。

そんなときでも自分自身でモチベーションを上げて、向き合えなければデバッグ作業は難しいでしょう。

事前準備や予定を立てられる人

デバッグは作業を行う前にあらかじめ設計書をチェックしたり、パターンの仮説を立てたりしておく必要があります。

そのため、日頃から仕事に対して事前準備を行える人は向いているといえるでしょう。

またデバッグが遅れてしまうと、プログラムの完成・リリースも遅れてしまう原因にもなります。

ある程度スケジュールを立て、優先順位などを考えながら行うように心がけましょう。

コミュニケーション能力がある人

どの仕事においても必要なことですが、デバッグでもコミュニケーションは必要不可欠。

バグの原因を解析する際、開発者との話し合いでしっかりと意図していることを読み取ることが大切です。

またデバッガーとしての実績を残していくと、プログラマーの知識も増えキャリアップにつながることも。

日頃から開発者や上司とのコミュニケーションを大切にすることで、仕事の幅を広げることもできます。

デバッグ知識と将来のキャリアアップ

デバッグの知識や実績を持っていると、将来性も高くあらゆるキャリアアップにつながります。

最後にデバッグ知識を持っておくことで考えられる将来性について考えてみましょう。

デバッガ―として正社員登用

デバッグの実績が増えると、正社員で専門職として制作会社で働くことができます。

一般的に必要な資格は特にないため、アルバイトや派遣雇用が多いデバッガー。

そのため平均年収が低くなる傾向があります。

一方でゲームやプログラミング業界では、時間の効率化を図るためにデバッガーの需要は高まっています

実績を積み、デバッグの知識力が高い人材はあらゆる政策会社でも求められやすくなります。

ゲーム業界での活躍

ゲーム開発

デバッガーとして活躍をする場で一番多いのがゲーム業界。

ゲーム開発において、デバッグを繰り返し不具合を無くすのは最も大事な作業になります。

ゲームエンジニアの多くがデバッガーの経験があるほど。

デバッグは経験を増やすことで、プログラミング知識が身につきます

そのため、エンジニアやゲームプログラマーとしてのキャリアアップが期待できるでしょう。

まとめ

今回はデバッグの基礎知識や効率的な手順やコツについて紹介しました。

開発したアプリやゲームの品質をより上げるために必要なデバッグ作業。

莫大な量のコードの中からバグを見つけ出すため、デバッグを通してプログラミング知識も習得できます。

アプリやゲームのエンジニアの多くがデバッグの知識を身につけ習得しているため、開発者の入門知識であるといえます。

  • ゲーム開発に携わりたい人
  • プログラミングの知識を高めたい人
  • より品質のいいアプリ開発を自ら行い人

このような人はデバッグの知識や実績を身につけることが近道となるでしょう。

本記事から、デバッガを導入して、デバッグを初めてみてはいかがでしょうか?

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