データベーススペシャリスト試験とは?試験内容と勉強方法を紹介!

データベーススペシャリスト試験とは?試験内容と勉強方法を紹介!
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データベーススペシャリスト試験は、どのような勉強をしたら取得できるのでしょうか。IT関連の資格は様々ありますが、データベーススペシャリスト試験はどのようなメリットのある資格試験なのか、どのような勉強をしたら合格しやすくなるのか紹介します。

目次

データベーススペシャリストとは

データベースペシャリストは、会社のデータ管理を行いながら効率の良いシステムを構築するスペシャリストのことです。情報を管理する専門家のような職業です。SIer系のフリーエンジニアになりたい人は取得しておくと良い資格であり、会社員だけに限らずフリーランスでも需要があります。高度な知識が必要となる資格のため、取得しただけでもIT企業にとって大きな強みになります。

SIer(エスアイヤー)

社会に必要不可欠なあらゆる仕組みをITを用いて構築する情報サービス企業のことです。お客様の業務を把握し、課題解決のためのコンサルティングから設計、開発、運用、保守までを請け負います。

データベーススペシャリスト 年収

データベーススペシャリストの年収は、平均で330万円~750万円です。会社員としてはあまり高くない傾向がありますが、データベーススペシャリストの資格を取得することで手当がプラスになったり、フリーランスで働く場合に年収が800万円以上を超える可能性があります。

データベーススペシャリストがいることで、システムの稼働率や効率への大きな変化が生じます。大きなプロジェクトであるほど、データベーススペシャリストの存在は重要になります。資格を取得することで、プロジェクトの中心となって支えることができることの証明になります。やりがいのある立場となり、活躍できるシーンも増えることでしょう。

データベーススペシャリスト試験とは

データベーススペシャリスト試験

データベーススペシャリスト試験は、情報処理推進機構が行っている情報処理技術者試験の一つです。データベースの専門知識が問われる国家資格のため取得すると様々なメリットがあります。

データベーススペシャリスト試験を受験する対象者は、データベースに関する専門知識を活用してシステムの企画・要件定義・開発・運用・保守に参画する技術者です。主に、データベース管理者やインフラエンジニアやアプリケーション開発者や目指している人におすすめの資格となっています。試験に合格すると、高度IT人材として確立した専門分野をもっていることを証明できます。

データベーススペシャリスト試験を受験するメリットとは

データベーススペシャリストは、経済産業省による試験難易度が「レベル4」であると認定されています。そのため所有しているだけでも十分、自分の市場価値が高くなります。その他、2点のメリットが考えられます。

エンジニアとしてのスキル・技量を示せる

データベーススペシャリスト資格を取得することで、客観的に自分のエンジニアスキル(技量)を把握できます。難易度は、先ほど紹介した通り「レベル4」の難易度です。スキルレベル4は、最高難易度の資格のため、保有しているだけでも十分技量があることを証明できます。目に見える資格があるのは大きな武器になるのでメリットとなります。

上級エンジニアの証明になる

データベーススペシャリストの資格は、実務経験ある人が取得すると「上級エンジニア」であることの証明になります。資格を持っているだけで、個人の経験値が低い状態だとただの「資格保有者」となってしまいますが、経験があることで「上級エンジニア」となれます。即戦力として、市場価値が高まります。社会に認められる実務経験があるかどうかという点も重要になります。

データベーススペシャリスト試験を取得すると転職に有利?

データベーススペシャリスト試験を取得すると、転職に有利であると言われます。具体的には、「SEとしての説得力がアップする」からという点です。スキルレベルが高い資格のため、取得しただけでも説得力が向上します。また、実務経験があることで上級エンジニアとしての証明もついてくるため、合わせて転職に有利になりやすいです。データベーススペシャリスト資格を取得した理由を明確に答えられるようにしておけば、転身する目的となるため、面接官からの評価も高くなります。(例:データベースエンジニアとしての技量を試したかったなど)

また、簡単に取得できる資格ではないことから、未経験者であると考えられる新卒の就活生がデータベーススペシャリストの資格を取得していた場合、IT企業の面接官からの評価が高くなることが予想されます。転職に限らず、就職にも有利になります。

データベーススペシャリスト試験について

データベーススペシャリスト試験の概要や試験内容について紹介します。

データベーススペシャリスト試験概要

データベーススペシャリスト試験はそのうちの秋(例年10月の第3日曜日)に受験可能です。スキルレベル4試験でデータベーススペシャリスト独自の問題が午後Ⅰ・Ⅱにあります。令和2年試験の合格率は15.8%で、とても難易度が高いことがわかります。全日行われる試験、それぞれ60点(100点満点中)以上を取ることができれば合格です。

試験概要

午前Ⅰ試験マークシート形式応用情報技術者試験レベルの問題試験時間:50分
午前Ⅱ試験マークシート形式データベース関連の問題試験時間:50分
午後Ⅰ試験記述式3問中、2問を選択して解答試験時間:90分
午後Ⅱ試験記述式2問中、1問を選択して解答試験時間:120分

※午前Ⅰ試験:応用情報技術者試験や高度情報処理技術者試験に合格してから2年以内の人は、免除されます。

試験範囲

午前Ⅰ試験テクノロジ系17問、マネジメント系8問、ストラテジ系5問
午前Ⅱ試験コンピュータ構成要素、システム構成要素、データベース、セキュリティ、システム開発技術、ソフトウェア開発管理技術6分野
午後Ⅰ試験データベースに関しての「企画や要件定義、開発」「運用や保守」「技術」
午後Ⅱ試験物理データベース設計に関する問題、論理データベース設計に関する問題

※午前Ⅱ試験:Ⅰを免除の方は、午前Ⅱの試験からスタートとなります。試験問題中7割がデータベース分野を中心に学習しておきましょう。

データベーススペシャリストの勉強方法

データベーススペシャリスト試験

データベーススペシャリスト試験に合格するための勉強方法について簡単に紹介します。

データベーススペシャリスト試験の合格に繋がるポイント

合格のために押さえておきたいポイントは以下の4点です。試験対策として学習しておきましょう。

ポイント

  1. 概念データモデル・関係スキーマとキーなどの論理設計
  2. 正規化の学習
  3. SQL文の勉強
  4. トランザクションの知識

概念データモデル・関係スキーマとキーなどの論理設計

午後Ⅰで出題される「システム要件をもとにデータベースの倫理設計を行う問題」を対策します。一部が穴開きになっている概念データモデル、関係スキーマを完成させる内容です。論理設計問題の攻略をするため、過去問を繰り返し解き、触れることで問題文から読み取る「必要なデータ項目」「データ同士の関係」に慣れておきましょう。

正規化の学習

午後試験で正規化が問われることは少なくなっていますが、適切な正規化を確実に出来るようにしておく必要があります。前述の、関係スキーマを完成させる問題を解くために重要なためです。午前試験で、「表が第何正規形か選択する問題」「非正規形の表の正規化後の形を選択する問題」がよく出題されるので、確実に正解できるよう押えておきましょう。

SQL文の勉強

午後Ⅰ試験に、空欄を穴埋めしてSQL文を完成させる問題などがあります。SQL問題で得点するためにも、基本構文をしっかり覚えて「ORDER  BY」「GROUP BY」「HAVING」などの使い方を頭に入れておきましょう。問題文で示された要件通りのデータ操作をできるように対策することが大切です。出題頻度が高いので、「内部結合」「外部結合」「SQL記述方法」「結合の結果表がどのような形になるか」という点も頭に入れておきましょう。

Udemyという動画学習サイトでも学べます。詳しくは、『UdemyでおすすめのSQL講座8選!』をご覧ください。

トランザクションの知識

データベース運用に関する問題では、トランザクションについての知識が問われます。RDBのトランザクション処理に求められる要件「ACID特性(原子性・一貫性・独立性・耐久性)」の意味することを覚えておく必要があります。ACID特性を理解しておくことで、「この特性を守るためにはどうすれば良いか」という観点で論理的に解答を導きだせます。バックアップからの回復や更新時のロック・ロック解除なども過去問で触れられます。しっかりと学習しましょう。

おすすめの学習サイト

データベーススペシャリストを学習する時におすすめの学習サイトがあります。

PCで気軽に学習できるのでトライしましょう。過去問題については、一度印刷をして解きながらメモをするなど工夫をして使うことで身に付きやすくなります。何度も繰り返し解いて、出題パターンなども覚えておきましょう。

おすすめ問題集・参考書

データベーススペシャリストの資格は転職に有利になります。しっかりと基礎を身につけた上で、参考書などを用いて学習をすすめることで、試験対策になります。データベーススペシャリスト試験対策に活用できる参考書や問題書は以下の通りです。

データベーススペシャリスト取得の勉強時間

データベーススペシャリスト取得するための勉強時間については以下の内容で検討しましょう。

初心者の場合

応用情報技術者試験を受験した上で、データベーススペシャリスト試験を受験する。応用情報技術者試験を合格すると、午前Ⅰの試験が免除になるため精神的にも気持ちが楽になります。その上で、午前Ⅱの試験から勉強する要領で臨めます。(応用情報技術者試験は、3ヶ月で、毎日2時間程度の勉強をすると合格する難易度とされています。)午前Ⅱについても同様に学習することで合格可能ラインを目指せます。

データベース実務経験者の場合

データベース実務経験がある方は、トータル150~200時間の勉強時間で合格が目指せると言われています。午前Ⅰの試験が免除の状態であれば、更に短い時間で合格を目指せるでしょう。

まとめ:データベーススペシャリストを取得して、市場価値を高めよう

データベーススペシャリストは、情報処理技術者試験の中で難易度が高い試験のため、所有しているだけで価値ある資格です。地道な勉強成果を発揮できる試験なので、真剣に勉強をすることで取得できる資格です。しっかり対策をして試験に挑みましょう。

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