エンジニアの選考に、「志望動機」「転職理由」などの面接以外に「技術面接」というものを設けている企業があります。技術面接は、どのような試験でどのような点で採用に繋がるようになるのでしょうか。
今回は、技術面接のポイント対策や試験内容について紹介します。
エンジニアの技術面接とは
エンジニアの技術面接は、「エンジニアの技術レベルを確認する」ために行う面接です。仕事をしていく上で、どのようなスキルを身につけ、どのような考え方をもっているかを確認したり、技術に関心を持ち、スキルアップに励んでいるのかを確認したりします。技術的な内容の質問をしたり、プログラミングの課題を出されたりします。
技術面接は、決まった形式がなく企業によって内容が異なります。
技術面接の形式
技術面接の一般的な形式について解説します。決まった形式がないため、企業によって技術面接の内容などは異なるため、ここでは一例を紹介します。
技術面接①:質問に答える
面接官から様々な質問を投げかけられるので、そこに対して答えていく形式です。質問内容は、技術関連の内容が主となります。
例えば、
- 技術的なトラブルに関わった経験はありますか?
- 業務で○○な状況になった時、どのように解決していますか?
- ○○のような障害が起きた時、どのように調査していますか?
と言った内容など質問されるので、自分ならどう答えていくか、どう対応するかという点を順序立てて答えます。ここでは、スキル・経験についてや課題解決能力、業務内容・開発手順を把握しているかという点を確認しています。事前準備をしておけば大丈夫なので、改めて自分がどういったことを行ってきたか確認しながら、対策を立てておきましょう。
技術面接②:出題された課題を解く
出題された課題を解く技術面接もあります。主に、「プログラミング」「テーブル設計」などのテーマを出され、ペーパテスト・Webテスト・その場でホワイトボードに解答を書く形式などがあります。この場合、事前に課題を出していることもあります。
具体的に、
- プログラミングの基礎知識、理解度
- アルゴリズムの基礎知識、理解度
- どういった意図で、そのコードを書いたか
- 論理的思考力
上記の点を含め、細かいコードの正しさ、教科書的な文法ではなく「与えられた課題に対して、どう考えどう解くか」を見ています。自分ならどういう風にプログラムするか、どう設計するかなどを考えて対策しましょう。
技術面接で見られるポイント
技術面接では、主にどういった点を見られるのでしょうか。エンジニアとしての技術レベルや企業が求める人物像にマッチしているかどうかを確認するための面接なので、以下内容を特に注視していると考えられています。
見られるポイント
- プログラミングスキル
- インフラスキル
- トラブルシューティングスキル
- 過去の実績・ポートフォリオ
解説していきます。
プログラミングスキル
エンジニアのスキルとして重要なプログラミングスキルは、必ず問われます。面接の中で言語知識・アルゴリズムの理解を確認することもあり、課題を解いて問われる場合もあります。
言語の細かな文法ではなく、プログラミング言語の基礎・アルゴリズムを理解できているかという点を確認しているので、落ち着いて処理の流れ、考え方を説明できるようにしましょう。
インフラのスキル
インフラの面接では、プログラミングスキルではなく「インフラのスキル」を問われます。課題形式で問われることは少ない傾向があり、面接の中で「過去に携わったインフラ開発案件の経験」を元にした、サーバー・ネットワーク設計、構築に関する質問をされます。
インフラの範囲は幅広いため、自分が経験した技術を中心に、周辺技術と関連性を理解しているかどうか、インフラの根幹となるOS、ネットワークに関する知識を問われます。
トラブルシューティングのスキル
トラブルシューティングの経験を積むことでエンジニアは成長できると言われています。エンジニアとしての考え方・役割についての質問がされます。
具体的に、
- 故障・バグに対する効果的な切り分け方法
- デバッグの方法
- 障害復旧に関する考え方、ポリシー
- トラブル対応の中で自分が果たした役割
上記のことを質問されることが多くあります。過去、自分が経験したトラブルの解決方法を書き出しておくと良いでしょう。
過去の実績とポートフォリオ
Web系のサービスを提供している企業では、過去に作成したアプリケーション、Webサイトなどの「ポートフォリオ(成果物)」を持っているかどうか確認されます。書籍、プログラミングスクールの教材を模写するのではなく、自分自身で「ひとりのエンジニアとして」スキルや考え方を見るために確認されます。
ポートフォリオの考え方
- エンジニアとしてのスキル、考え方を見るため
- どのような目的でアプリケーションを作成したか
- どういった点を工夫したか
- 力を入れて開発したか
上記の点を確認されるので、答えられるよう準備をしておきましょう。
合わせて、『ポートフォリオの必要性と準備のコツ』にも紹介しているので参考にしてください。
技術面接の対策
技術面接は、企業によって異なりますが具体的にどのような対策が有効なのでしょうか。ここでは、技術面接の対策方法を紹介します。技術面接で問われること、見られているポイントを押えた上で対策をしましょう。
対策方法
- キャリア・スキルの棚卸し
- プログラミング関連の問題を解く
- 日頃の業務への取り組みを見直す
- 面接練習
対策方法①:キャリアの棚卸し
自分のスキル・経験を棚卸ししましょう。自分のことを整理して語れること、また、裏付けできるエピソードがあると説得力が増すのでおすすめです。
棚卸しするポイント
- 自分がやってきたこと
- 自分のできること
- 過去にどんな課題があったか
- 過去に起きた課題に対してどんな取り組みをしたか、その結果
上記に当てはまるエピソードをいくつか掘り起こして語れるように準備しましょう。整理しておくことで、面接の場面でも落ち着いて説明できるので面接対策として重要です。また、プログラミングの規模、構築したサーバー台数、マネジメント数など、具体的な数字なども使うことで説得力が増します。
対策方法②:プログラミング関連の問題を解く
転職サイト・eラーニングサイトなどで、Webサービス・アプリケーション開発課題、スキルチェック問題などが後悔されています。プログラミング関連の問題を解くことで対策になります。問題を解いていくことで、自分ができないこと、足りないスキルも発見できるので改めて学習し直せるかと思います。
paiza転職では、スキルチェック問題が用意されており、時間内で課題を解く練習ができます。自分のスキルチェックが行えるのでおすすめです。何度か繰り返し解くことで良い対策になります。
Udemyという動画学習サイトでも体系的に学習を進めながら自分で手を動かして学べるのでおすすめです。ポートフォリオとしてWebアプリなどの開発も講座で学習しながら作成できるので合わせてお得です。
詳しくは、『Udemyとは?Udemyで学習するメリット、おすすめ講座を紹介!』をご覧ください。
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対策方法③:日頃の業務への取り組みを見直す
日頃の業務への取り組みを見直しましょう。例えば、日頃、あまり真剣に業務を行っていない場合、面接の場だけで急に取り繕うことは難しいかと思います。立ち回る能力も大切ですが、日頃から真摯に業務へ取り組むことが大切です。
業務の取り組みを見直すことで、
- 責任感・課題感をもって行動できる
- 業務の課題は何か考えられる
- どう動いたら効率的だろうか
- この業務では、人にアピールできるポイントはどこだろうか
上記の点を見直し、面接の時に答えられるのでおすすめです。自分がどういう風に対応してきたか、どういう風に業務を取り組んできたかを答えられるように準備しておきましょう。もし仮に「できないこと」があっても、「ここまでは出来ますが、ここからは経験がないため今後の課題として取り組んでいきます」という前向きな姿勢を見せられます。
対策方法④:面接練習
キャリア・スキルの棚卸し、課題対策を行った上で実際に「自分の良い点をアピール」できないことには面接通過は難しいとされます。面接練習(話す練習)をすることも大切です。
面接練習のポイント
- イメージする(イメージトレーニング)
- 書き出す(曖昧なイメージを明確化する)
- 声に出す
上記のポイントで面接練習をすると効果的です。想定される質問に対する自分の答えをイメージして、イメージの内容を書き出します。書き出して、曖昧なイメージを明確化させることで「話したいこと」「話すこと」を整理しやすくしましょう。話しの構成をした上で、実際に面接で答える時みたいに声に出して練習しましょう。もし、面接練習に付き合ってくれる方がいれば、人に見てもらうとより良いです。また、逆質問を用意しておくこともおすすめとされています。企業が技術に対してどのような考え方をもっているか、自分がエンジニアとして方向性がマッチしているか、逆質問で確認しましょう。
『エンジニアできかれる質問と逆質問まとめました』でも、面接について紹介しているので参考にしてください。
転職エージェントで技術面接対策
技術面接の対策について解説しましたが、企業の社風・経営方針などの「企業情報」は自分だけで情報収集するのは難しいかもしれません。転職エージェントを活用して、転職活動を成功させることもポイントです。企業の動向に目を見張り、情報収集をしているので書類・面接対策なども合わせて行ってくれるエージェントもあります。
おすすめの転職エージェントを3社紹介します。
TechClipsエージェント
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まとめ:自分が後悔する転職にならないように対策していきましょう。
エンジニアの転職は、技術スキルやエンジニアとしての考え方などが企業の方針と合っているかどうかを「技術面接」で面接官が見ます。
エンジニアとして将来どんな自分になりたいのかという点も含め後悔のない転職をするためにも、自分自身を客観視しながら技術面接の対策を行って臨みましょう。