エンジニアとして働く中で、転職など考えずに働き続けたいと思う事でしょう。それでも、一時期か本格的にか、辞めたいと思った時どのような理由で「退職」をするのか知りたいことありませんか?
今回は、エンジニアの退職理由や退職エントリが流行する理由を解説します。
エンジニアの退職理由7選
リクルートグループの運営している媒体で実施したアンケートを基に解説していきます。「会社を辞めたいと思ったことがある」エンジニア400人に対して実施されたアンケート結果です。
(参考資料:会社を辞めたい!エンジニアが本気で転職を考えた瞬間)
退職理由
- 給料が上がらなかった・下がった
- 自社では技術やスキルを伸ばせないと思った
- 仕事で理不尽な目に遭わされた
- 残業や休日出勤が多い・増えた
- 職場の人間関係のトラブル
- 異動・左遷・降格などの人事
- 同僚・上司・部下などの退職
アンケート集計結果から、簡単に詳細を解説します。
退職理由1:給料が上がらなかった・下がった
給料に関する理由が一番多い結果となりました。長年の勤務経験があったり、責任のある仕事を任されたりしても、給料が見合わないとモチベーションが下がってしまうのは当然のことです。働いている対価をもらえないと続きません。
退職理由2:自社では技術やスキルを伸ばせないと思った
技術やスキルを伸ばせないといった理由も上位にランクインしています。スキルアップは重要なテーマであることがわかります。中でも向上心が高い人や若い世代のエンジニアであれば、スキルを伸ばせない職場で働き続けるのは難しいことでしょう。
退職理由3:仕事で理不尽な目に遭わされた
理不尽な目に遭うことは、仕事を行う上では仕方がないこともあります。多少のことは、目をつぶる必要もあるかもしれません。ですが、無茶苦茶な対応をされたり、あまりにも理不尽な内容であったりすれば辞めたくなるのは当然のことでしょう。
退職理由4:残業や休日出勤が多い・増えた
残業や休日出勤が増えるなど労働時間に関わる理由も辞めたくなるきっかけになります。プロジェクトや業務内容によっては、時間がかかってしまうことなど有り得ることでしょう。ですが、ゆっくり休む時間がないといい仕事もできなくなってしまいます。
退職理由5:職場の人間関係のトラブル
人間関係のトラブルは、どんな職業でも考えられる辞めたい理由になります。パソコンに向かっている時間が長くなっても、コミュニケーションを取る必要のある職業であるには違いありません。円滑にやり取りできるよう取り組めたら良いですね。
退職理由6:異動・左遷・降格などの人事
自分の立場が下がってしまったり、違う部署へ異動させられたりするなど「人事」に関わることは、嫌な思いをすることが多くあることでしょう。頑張って働いていたはずなのに、異動させられてしまうと、自分は必要ない存在なのかもしれない…と自信を失くすこともあることでしょう。
退職理由7:同僚・上司・部下などの退職
同僚・上司・部下などが退職した時に辞めたくなる人もいます。仲の良かった人や尊敬できる上司、これから期待できる部下などがいなくなると、寂しい思いもするかと思います。また新しく人間関係を築くことが難しいことも懸念材料となります。
エンジニアがすぐに辞めた方がよい会社の特徴3つ
転職をすることは簡単ではありません。エンジニアがすぐに辞めた方が良いと考えられる会社の特徴を3点紹介します。1つでも当てはまる会社は早めに転職を検討するようにしましょう。
辞めた方が良い会社の特徴3点
- 将棋の駒のように扱われる
- 仕事に見合った給料がもらえない
- 社員の囲い込みをしている
辞めた方会社の特徴①:将棋の駒のように扱われる
将棋の駒のように人を扱う会社は、すぐに転職を検討しましょう。休日出勤が当たり前になっていたり、残業が当たり前になっていたりする場合、これから先も働き続けるのは難しいかと思います。「代わりはいくらでもいる」と考えている可能性もあるので、転職活動を始めておいても良いかもしれません。
辞めた方会社の特徴②:仕事に見合った給料がもらえない
仕事に見合った給料がもらえない職場も転職を検討しましょう。エンジニアの平均年収よりも少ない会社であれば、転職を検討しましょう。基礎時給が最低賃金以下になっている可能性もあります。
若手エンジニアによく見られる「みなし残業」がある企業も要注意です。昇級できる可能性がある企業でなければ、転職を検討してください。
辞めた方会社の特徴③:社員の囲い込みをしている
エンジニアの世界では、ヘッドハンティングで転職する人もいます。そのため、引き抜きなどされないようにエンジニアを囲い込みしている企業もあります。優秀なエンジニアほど、大手の企業に引き抜かれてしまいます。引き留められたとしても、しっかり冷静に判断をして転職するかどうか判断しましょう。
エンジニアを辞めた後のキャリア
エンジニアを辞めた後のキャリアをしっかり検討する必要があります。辞めてから慌てて行動しても大変なことになる可能性があります。エンジニアが、辞めた後のキャリアプランについて紹介します。
エンジニアを辞めた後のキャリア
- 違う会社へエンジニアとして転職
- 異業種への転職
- 独立・フリーランスになる
違う会社へエンジニアとして転職
一般的には、違う会社でエンジニアとして転職するパターンがあると思います。自分が次にどのような企業でどういう風に働きたいのかという「目的」を明確にしましょう。コミュニケーション能力を高めたいのであれば、交渉などの多い企業へ転職するなど、「どこに転職したらいい」かという点で効率よく転職ができます。
異業種への転職
エンジニアの仕事自体が自分と合わなかったという点であれば、異業種へ転職しても良いかもしれません。コミュニケーション能力があること、他の自分のもつスキルや経験から異業種へ転職できます。転職希望先の業務内容を見て転職しましょう。若い内であれば、ポテンシャル採用も多くあるので望みは高いです。
独立・フリーランスになる
独立・フリーランスへのキャリアチェンジも視野に入れましょう。フリーランスエンジニアは、案件を探したり、仕事を探すのが大変だったりするイメージがあると思います。
今は、いくつか案件を探せる方法があるので、臆せずトライしましょう。
退職エントリとは
会社を辞めた人がブログなどに退職の理由を記載した記事を「退職エントリ」と言います。ブログに投稿された個々の記事を「エントリー」と言い、内容が退職に関する記事のため、「退職エントリー」「退職エントリ」と呼ばれています。
退職エントリを書くことで、「自分の決心が揺らがないようにする決意表明」「自分自身の振り返りをすること」「気持ちの備忘録」「今までの感謝の気持ちを込めて」「自分と同じ境遇の人にきっかけと気持ちの共有をするため」「前職での不満を吐き出し、批判をする」ことができます。
その他、具体的に退職エントリを書くメリット・デメリットについて紹介します。
退職エントリを書くメリット
退職エントリを書くことで自分自身のこれまでを振り返られます。新天地に向けた決意を固めるメリットもあると考えられます。周囲の方々から応援される声が増える可能性もあります。転職した経緯や詳細が書かれているので、「次も頑張れよ」と応援したくなるのかもしれません。また、「わが社で働いてみない?」というオイシイ話しも受けられる可能性があります。
退職エントリを書くデメリット
退職理由を赤裸々に書き過ぎて、個人の特定ができてしまう可能性があります。会社で作った信頼や人脈がゼロになってしまったり、マイナスに落ちてしまう可能性も考えられます。また、次の転職先でもバレていた場合、影響があるかもしれません。バレないように内容を気を付けて執筆しましょう。
退職エントリの内容
退職エントリには、どういった内容のものを書いたらいいのでしょうか。具体的に退職エントリの内容について紹介します。
退職エントリの内容
- 今まで何をしてきたか
- 退職理由
- これから何をするか
- 次の会社への入社経緯
- 前職の良い点・悪い点
- 転職アドバイス
- ほしいものリスト
退職エントリの内容①:今まで何をしてきたか
まず、入社してどのような職種で、どのような仕事をしてきたのかを記載します。そこで学んだこと、失敗したこと、前職で経験してきたことなどを整理しましょう。自分が今まで経験したことを思い出せるきっかけにもなります。
退職エントリの内容②:退職理由
退職理由を記載します。ネガティブなものでも、ポジティブなものでも退職理由は様々あると思います。「新しいチャレンジがしたい」「職場の雰囲気が合わなかった」「上司との関係性」など様々な退職理由が明らかとなります。
退職エントリの内容③:これから何をするか
次は、どのような職場で働くことになるのか、今後やっていきたいことは何かという「これから」のことを執筆します。新天地に向けての意気込みや報告を書きましょう。次に頑張りたいこと、目的を改めて意識できます。
退職エントリの内容④:次の会社への入社経緯
次の企業への入社経緯を書きます。どんなきっかけでその会社と出会い、どのような選考・面接を経て入社したのか、現在どのような仕事をしているのかを記載します。辞める理由があれば、始める理由があるのも当然です。
退職エントリの内容⑤:前職の良い点・悪い点
前職の良い所と悪い所を記載します。「成長させてくれた」「技術環境が良かった」という良い点がある一方で、「給料面がよくない」「残業が多い」など悪い点もあると良いと思います。
退職エントリの内容⑥:転職アドバイス
転職成功したアドバイスをいれましょう。失敗したこと、良かったことなど転職活動中の出来事などを記載すると、これから転職しようと検討している人の参考になります。
退職エントリの内容⑦:ほしいものリスト
Amazonのウィッシュリストを載せていることがあるようです。新天地へ向けての準備しておきたいものをピックアップしておくことで、もしかしたらほしいものを頂けるかもしれません。
退職エントリの事例3件
退職エントリのサンプルは、以下3件をご覧ください。
『セブ島行ってたら面白法人カヤック辞めてリクルートに転職してました。』
なつめぐさんが執筆した退職エントリです。面白法人カヤックから、リクルートホールディングスへ転職しました。
元々ダメ社員だったなつめぐさん。入社して2ヶ月後の試用期間終了と同時に解雇通告を受けます。試用期間の延長をし続けていたなつめぐさんは、最終解雇宣告(3回目)の時に人事部への異動を志願し、採用企画「卒制採用(卒業制作に打ち込んでいたら転職活動が終わっていた人のためのキャンペーン)」を初めて担当します。
人事部では、2年仕事を経て、その後リクルートへ転職します。なんとなく、という形で転職し「Web✕リクルートで面白いこと」を考えながら仕事を楽しんでいるようです。
『桜も満開ですね。株式会社LIGを退職しました。』
エディターのさえりさんは、1年2ヶ月で株式会社LIGを退職し、現在はフリーライターとして活動しています。
退職後も、LIGブログに登場しています。具体的な理由の記載はありませんが、後腐れなく転職できている様子が伺え清々しいです。
(参考ページ: 桜も満開ですね。株式会社LIGを退職しました。 )
『ドイツの受託開発会社を退職しました』
海外在住プログラマのおちあいさんが1年勤めていたドイツの受託開発会社を退職し日本へ帰ったお話しです。ゲノム解析のウェブサービス化、生物学周辺のソフトウェア受託などの個人事業に集中しようと思い退職しました。
自分自身を守るのは「自分」という点から、自分に落ち度がないことの主張を感情的にすること、「いいものをつくる」ことは身を削る覚悟が必要であることなど、働く上で大切なポイントを記載しています。
(参考ページ:ドイツの受託開発会社を退職しました)
まとめ:退職エントリに触れながら自分に合う働き方を模索しよう
エンジニアを辞めたくなる理由は、人によって様々あります。実際に退職をする時に、後悔しないよう工夫することが大切です。もしかしたら「辞めたい」という気持ちも一時的なことかもしれません。転職活動を始める時はこっそりひっそりスタートして、計画的に進めていきましょう。
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