食品・衛生・福祉の分野は、仕事としてのスキルアップにも繋がる反面で、実生活にも役立つことばかりです。一度仕事をリタイアしても、再復帰が可能な業務もあるので、食品・衛生・福祉の勉強をしてみてはいかがでしょうか。
今回はおすすめの資格と本を紹介します。
独学で取得できる食育・栄養関連資格
独学で取得できる食育・栄養関連の資格は以下のようなものがあります。
- 食生活アドバイザー
- フードコーディネーター
- 食育実践プランナー
- 食育インストラクター
それぞれについて解説します。
食育・栄養関連の資格①食生活アドバイザー
食品生活アドバイザーは、誰でも受験できます。「食生活全般のスペシャリスト」の証明書のため、出題範囲は広大です。
出題範囲
- 食品学
- 食文化
- 社会生活全体
上記の内容を出題されます。日常生活に密着した内容ばかりです。実生活に役立つ知識のため、自然と勉強が身に付きやすい傾向があります。3級と2級の資格があります。同時に資格取得をすることも可能です。
食育・栄養関連の資格②:フードコーディネーター
フードコーディネーターは、食のブランドやトレンドを創ることです。食の開発・演出・運営のクリエイターの証明書といった資格となります。3級から1級まであり、1級を受けるには2級の合格が必須で、2級を受けるためには3級の合格が必要です。そのため、最初は3級試験から挑戦しましょう。中卒以上であれば受験可能です。
食育・栄養関連の資格③食育実践プランナー
健全な食生活を実践し、正しい食育の知識を伝える能力をもっている資格です。学歴など受験資格はなく誰でも受験可能です。資格を取得するためには「食育実践プランナー講座」を受講することが必須です。試験は自宅で受験でき、自分のペースで受験できる点も魅力的と言えるでしょう。
食育・栄養関連の資格④食育インストラクター
食育の基礎を取得し、日々の生活活かし社会で食育を広められる指導者であることを証明する資格です。1級からプライマリーまで5段階のレベルが設定されており、初心者におすすめなのが、「プライマリー」です。NPO日本食育インストラクター協会が認定しています。「食育インストラクター養成講座」を修了することが資格取得の条件です。
おすすめの食品関係の本を紹介
おすすめの食品関係の本を紹介します。
改訂版【公式】食生活アドバイザー®3級テキスト&問題集
食生活アドバイザー® は、食を通じて生活全般について適切な助言や指導ができるスペシャリストです。3級では、生活者・消費者として生きるための「よりよい食生活の実践知識」の習得をめざします。本書は、実施団体による唯一の公式テキストであり、検定試験の内容に沿って出題範囲ごとに構成されています。
新・フードコーディネー新・フードコーディネーター教本2022: 3級資格認定試験対応テキスト ター教本20223級資格認定試験対応テキスト
2020年に大幅改訂を加えた同シリーズの最新版。2021年から導入された新試験(CBT)方式に対応しています。今年度の注目は、「SDGs」「IoT」「ICT」「ビッグデータ」「AI」「DX」「フードテック」など、デジタル技術の進展や社会の変化、さらにさまざまな食の最新動向を盛り込んだこと。これからの時代を生きるフードコーディネーターに必須のテーマを幅広く取り上げます。
「食事バランスガイド」を活用した栄養教育・食育実践マニュアル
「食事バランスガイド」のねらいや特徴をより深く理解し、栄養指導・栄養教育への展開を図るためのマニュアル。目的・背景、全体の構成や食事摂取基準との関係など、「食事バランスガイド」の考え方から活用法をわかりやすく解説。「食事バランスガイド」の具体的な活用事例の研究論文として報告された内容を取り上げ、「食事バランスガイド」の具体的な活用方法とその結果、及び活用上の留意点(限界)などをまとめた。
家庭とつながる! 新食育ブック 4食の自立
「食事をつくる力」「中食・外食を選ぶ力」「食の安全」「成長期に大切な栄養素」「学力と食」「食への感謝」「情報と食」「防災と食」を取り上げています。DVD-ROMには3000点以上のたより素材を収録。ルビあり、ルビなし、カラー、モノクロ、イラスト、テキストのほか、たよりや食育パズルも収録しています。
衛生管理者の資格
衛生管理者の資格には、一定規模以上の職場に在籍させなくてはいけません。作業環境や労働者の健康を取り締まる重要な職種です。衛生管理者について解説します。
衛生管理者の資格種類
衛生管理者の資格には、第1種と第2種の2種類があります。行う業務内容は同じですが、業務を行える業種が異なります。第1種では、全ての職種で業務が行えます。第2種では、有害業務を含む業種が除外されます。
範囲が広い第1種が難易度が多少高くなります。有害業務を含んだ職場の場合は第1種を取得しなくてはなりません。
選び方
衛生管理者の資格は、次の3点から選ぶようにすると自分に最適の本に巡り会えます。
選び方
- 種類
- 特徴
- 出版社
それぞれについて解説します。
種類
衛生管理者の本には、次のような種類があります。
- 要点が簡潔な参考書
- 図や表のある参考書
- 最新の頻出傾向を押さえているか
- 参考書と問題集がセットになっているか
- コンパクトタイプか
テキストが多い参考書には、試験問題に不必要な内容が記載されていることがあります。豊富な知識をもつ衛生管理者は有望ですが、合格を最優先にするのであれば、必要な情報のみを第一に学習することがおすすめです。
また、テキストばかりの参考書は具体的なイメージがわかないため理解が追い付かない可能性があります。初めて勉強する時には、図や表があるものを選びましょう。視覚的に学習できると覚えやすいです。
特徴
参考書を選ぶ時には次の特徴から選ぶこともおすすめです。
特徴
- 傾向分析
- 最新版
- 過去問
- 専門用語
- 基礎知識
- ロングセラー
試験問題は、出題される問題の傾向が存在するので、基本的な知識を学んでから、試験対策として傾向分析している本を選ぶようにしましょう。そういった参考書を選ぶことで、具体的にどんな問題が出るか把握できます。また、なるべく新しい参考書を選びましょう。古い内容だと情報が誤っている可能性があります。
出版社
出版社で選ぶこともポイントです。おすすめの出版社は、通信教育や資格取得の参考書をメインで扱っている出版社がおすすめと言えます。日本の通信教育系の本を多く出版しているユーキャンでは、衛生管理者の参考書以外の分野でも高い評価を得ているのでおすすめです。
おすすめの衛生管理者の本を紹介
おすすめの衛生管理者資格を勉強できる本を紹介します。
’23〜’24年版 ユーキャンの第1種・第2種衛生管理者 速習レッスン【チェック問題つき】 (ユーキャンの資格試験シリーズ)
公表問題を徹底分析し、“合格”に必要なよくでる論点に的を絞った基本テキスト。やさしく丁寧な解説や理解を助ける豊富なイラスト・図表など、初めて受験される方でも無理なく効率的に学習が進められます。
出るとこマスター! 衛生管理者試験 令和5年版
実際に試験を受験した編集担当者が覚えてきた問題であったり、公表問題10回分には無かったものを[編集部作成]として収録をしていますので、より実際の試験に出題されやすい問題の対策が可能です。大多数を占める過去問題と同類の問題を集中的に解き、覚えることが試験合格への早道です。
要点まる暗記!衛生管理者第1種・第2種合格テキスト ’23年版 (2023年版)
第1種と第2種の両方に対応したテキスト。合格に直結する最重要事項を集中的に解説。1部は第1種・第2種試験共通分野を、2部には第1種のみに出題される分野を配置。第3部には、実力を確認するための本試験形式の模擬テストを掲載。図表で要点をまとめた『別冊 図表で覚える要点整理集』と、暗記に役立つ赤シート付き。
福祉の資格
福祉の仕事は、分野や職種が広範囲にわたります。福祉施設や在宅サービスのように利用者の生活を直接的に支援するサービスの提供、市町村社会福祉協議会・福祉関係行政機関などでの相談援助などがあります。
主に
- 社会福祉士
- 介護福祉士
- 精神保健福祉士
それぞれの福祉士について解説します。
社会福祉士
社会福祉士は、国家資格です。『社会福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上若しくは精神上の障害があること又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導、福祉サービスを提供する者その他の関係者との連絡及び調整、その他の援助を行うことを業とする者をいう。』(社会福祉士及び介護福祉士法 第2条第1項)
福祉の相談援助に関する高度な専門知識・技術が必要です。
重要な役割を担っています。
- 社会福祉協議会や社会福祉施設
- 病院
- 地域包括支援センター など
上記の場所で、ソーシャルワーク実践に取り組みます。在宅・施設で生活している人の相談に応じた助言・利用できる制度・サービスの紹介を行います。
介護福祉士
介護福祉士は、国家資格です。『介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とする者をいう。』(社会福祉士及び介護福祉士法 第2条第2項)
介護を必要としている方の生活行為・生活動作を支援し支える知識と技術を持っています。介護の専門資格です。
- ホームヘルパー(訪問介護員)
- 特別養護老人ホーム
- 身体障害者施設 など
上記の場所で、介護業務に当たります。在宅介護の場合は、介護方法や生活動作に関する説明、介護に関する相談にも対応しています。
精神保健福祉士
精神保健福祉士は、国家資格です。『精神保健福祉士の名称を用いて、精神障害者の保健及び福祉に関する専門的知識及び技術をもって、精神科病院その他の医療施設において精神障害の医療を受け、又は精神障害者の社会復帰の促進を図ることを目的とする施設を利用している者の社会復帰に関する相談に応じ、助言、指導、日常生活への適応のために必要な訓練その他の援助を行うことを業とする者をいう。』(精神保健福祉士法 第2条)
精神障害者生活支援に関する専門的な知識・技術を有する精神保健福祉士分野の専門家です。
- 精神科医療機関
- 精神障害者社会復帰施設
- 保健所
- 精神保健福祉センター
- 精神科デイケア施設 など
相談援助業務にあたっています。精神障害者の在宅生活への移行・生活支援を行っています。支援制度やサービスの紹介、利用調整など、日常生活を送るための支援をします。
おすすめの福祉系の本
おすすめの福祉系を勉強できる本を紹介します。
社会福祉士国家試験過去問解説集2024: 第33回-第35回完全解説+第31回-第32回問題&解答
第35回試験を含む過去5年分の国家試験を解説。33~35回試験は選択肢ごとに解答までの道筋を丁寧に解説した充実の内容。また、「もっと多くの問題を解きたい」という要望にお応えして、さらに過去2年分(31・32回)の問題と解答も掲載しています。試験後の法改正にも対応。国家試験の出題傾向を把握し、現在の実力を試して見ましょう。
介護福祉士国家試験模擬問題集2023
第35回(2023年)からの新試験に対応した、近年の出題傾向を踏まえて精選した模擬問題375問(国家試験3回分)を収載。国家試験と同じ出題形式でいまの実力をチェックし、単なる答え合わせにとどまらない詳細な解説で弱点を克服する対策等も掲載しています。
見て覚える! 精神保健福祉士国試ナビ[専門科目]2023
「見やすい」「わかりやすい」「覚えやすい」をモットーに、独自に分析・整理された項目で効率よく学ぶことができます。過去問や模擬問題を解いた後の確認にも最適です。科目同士で重なるテーマも、本書を使えばすっきり理解できます。共通科目については『見て覚える! 社会福祉士国試ナビ2023』をご活用ください。
まとめ:食品・衛生・福祉の勉強をしてスキルを身につけよう
食品・衛生・福祉は、これから先に役立つ知識なので、資格取得しておく方が優位になりますが、本を読んで勉強だけでもしてみてはいかがでしょうか。生活に直結するものなので、勉強していく内に自然と身につきます。
資格取得しておくことで、新しい職に就ける可能性も高くなり一石二鳥です。