就職や転職だけでなく、副業としても注目が集まっているwebデザイナー。
続々とwebデザインを学び始める人が増えてきていますが、いざ本を買って学習してみると内容が理解できず、挫折してしまう方も多く見受けられます。
そこで、初学者の方が学習するための本選びで失敗してしまわないように「現役webデザイナーが選ぶおすすめのwebデザイン本10選」を紹介します。
webデザインの基本的な考え方について解説している本や、PhotoShop・Illustrator・Adobe XDなどのデザインツールについてのハウトゥー本、HTML&CSSのコーディングについて学べる本など、それぞれの分野によっておすすめの本を紹介しています。
現役webデザイナーの目線から初心者向けの本を厳選しましたので、ぜひ参考にしてみてください。
Webデザイン初心者は本を活用したほうが良い?
そもそもwebデザインを学ぶにあたり、「本を活用した勉強方法は有効なのか」と考える方が多いのではないでしょうか?
webデザインの学習法には様々なものがあり、インターネットの情報から独学される方、学習用動画コンテンツを購入する方、デザインスクールで講師から直接指導を受けている方など、勉強方法は人それぞれです。
そのような中で、この記事ではデザイン本を使った学習をおすすめします。
本を使った学習と聞くと前時代的な印象を持たれる方がいらっしゃるかもしれませんが、本の文字を読んで理解していくと学習内容が記憶に定着しやすくなるので、他の勉強方法に比べて吸収率が高い方も多いのです。
自分の知らないことについて本を読んで理解していくことは大変な作業だと思いますが、なるべく初心者の方にも理解しやすい本を選んで紹介していますので、あなたに合いそうな本が見つかったらぜひトライしてみてください。
現役webデザイナーが選ぶおすすめの本10選
ノンデザイナーでもわかる UX+理論で作るWebデザイン
『ノンデザイナーでもわかる UX+理論で作るWebデザイン』は、これからwebデザインの基礎を学ぼうとしている初学者におすすめの本です。
webデザイナーという職業がクリエイティブな職種のため、感覚やセンスを磨くことが最も重要だと思い込んでしまう初学者は大勢います。
そのような先入観に対して、デザインとはUX(=ユーザーが得られる経験)を考慮し、論理的に組むことが大切なのだということを教えてくれるのがこの本です。
「ものをデザインするときに何を大切にすべきなのか」という考えの基盤がしっかりしていなければ、webデザインという仕事の本質を見誤ってしまいかねません。
常にユーザーの視点で思考できるwebデザイナーとなれるよう、初心者のうちに読んでおいてほしい一冊です。
UXと理論で作る Webデザイン: デザイナーでなくてもわかる
webデザイナーとして仕事をする上で大切な「UXを起点とした考え方」を身につけられる本が『UXと理論で作る Webデザイン:デザイナーでなくてもわかる』です。
「そもそもUXが何のことなのか分からない」という方でもきちんと理解できる内容になっているため、全くの初心者でも安心です。
様々な具体例を用いてUXの重要さが解説されており、かなり充実した内容となっています。
実在のコーポレートサイトなどのデザインを取り上げて解説しているパートでは、一般のユーザーとしてなじみのあるサイトが多いため、すんなりと解説を理解できる方が多いのではないでしょうか。
「UXが大事だということは何となく分かっているけど難しそう‥‥」と考えている方にこそ読んでみてほしい一冊です。
初心者向けでありながら、ワンランク上のwebデザイナーを目指す方にとっても必携の本だといえます。
いちばんよくわかるWebデザインの基本きちんと入門 レイアウト/配色/写真/タイポグラフィ/最新テクニック (Design&IDEA)
『いちばんよくわかるWebデザインの基本きちんと入門 レイアウト/配色/写真/タイポグラフィ/最新テクニック (Design&IDEA)』を読めば、初学者の方はwebデザインについての基礎知識を広く身につけられるでしょう。
こちらの本は、webデザインをする上で必要な基礎知識に加え、実践的なテクニックも数多く紹介されています。
初心者の方が実務に必要な技術を学びたいと思った時に、まずはこの一冊を持っておけば安心です。
「配色の基本と見本集」、「レイアウトの原則」、「写真と図版の使い方」など、技術的な要素が網羅的に解説されています。
ただし、後半部分ではHTML・CSSのコーディングテクニックについて紹介されており、少し高度な内容となっています。
コーディングについて全くの無知の場合、内容の理解が多少難しいことがあるかもしれませんが、まずはコーディングの概要を知るという目的であれば初学者の方でも十分勉強になります。
Adobe XDではじめるWebデザイン&プロトタイピング 一歩先行く現場のスキル
Adobe XDを使いこなしたいという方は、『Adobe XDではじめるWebデザイン&プロトタイピング 一歩先行く現場のスキル』を一度読んでみてください。
この本は実際のサイトを自分でつくりながら読み進められるため、Adobe XDがあまり得意でない方でもすんなりと使い方を覚えられます。
webデザイナーとして初心者レベルの状態から、現場で活躍できるレベルへのステップアップを目指せる内容となっており、実践で役立つスキルを身につけられらます。
また、Adobe XDを使ったテクニックだけではなく、現場で仕事をする上での全体的なweb制作フローも学べるため、即戦力のwebデザイナーとして活躍したい初学者の方におすすめです。
世界一わかりやすいAdobe XD UIデザインとプロトタイプ制作の教科書
Adobe XDに全く触れたことがない状態から使い方を学びたいのであれば、『世界一わかりやすいAdobe XD UIデザインとプロトタイプ制作の教科』という本がおすすめです。
基本中の基本が分かりやすく丁寧に解説されており、未経験webデザイナーの方にはもちろんのこと、今持っているスキルにプラスしてAdobe XDも学びたいという中級者の方にとっても、非常に参考になる一冊です。
Adobe XDについて、より専門的に解説されている本も多数ありますが、webデザイン初心者~中級者向けに入門書としておすすめできる内容なっています。
「まずはAdobe XDがどのようなデザインツールで、何ができるのかを知りたい」という方にはピッタリな本です。
世界一わかりやすいIllustrator & Photoshop & XD Webデザインの教科書
多くのwebデザイナーが活用している「Illustrator」、「PhotoShop」、「Adobe XD」の3つのデザインツールについて網羅的に解説している本が『世界一わかりやすいIllustrator & Photoshop & XD Webデザインの教科書』です。
多少、中級者以上向けの内容となっている部分はありますが、一冊で3つのデザインツールの使い方を学ぶことができるという大きなメリットがあります。
デザインツールについて全く無知の方の場合は、少しでもいいので一通りのデザインツールに触れてみてから本書を読むと理解度が高まります。
webデザイナーとしての基本スキルが広範囲にカバーされているので、広く実践的な技術を身につけたい初学者の方はこちらの本からトライしてみてはいかがでしょうか。
Photoshop しっかり入門 増補改訂 第2版 【CC完全対応】[Mac & Windows対応]
『Photoshop しっかり入門 増補改訂 第2版 【CC完全対応】[Mac & Windows対応]』はこれからPhotoShopについて学びたいという初学者の入門書として最適です。
PhotoShopについて丁寧で分かりやすく解説されているため、PhotoShopというツールがどのようなものか分からないというレベルの方でも、抵抗感なく学習できます。
実際に手を動かしながら学習できるようになっているところもポイントです。
PhotoShopの基本的な使い方が網羅されているので、特定の機能や使い方を忘れてしまった時に調べられる辞書のようなツールとして活用される方もいらっしゃいます。
Webデザイン必携。プロにまなぶ現場の制作ルール84
プロのwebデザイナーとして仕事をしていくなら、web制作現場の「作法」を知っておくことが必要です。
様々なデザインスキルを身につけられたとしても、リアルな現場で活躍できるノウハウが
無ければ、プロジェクトを進める上で足手まといとなってしまうこともあります。
しかし、未経験webデザイナーの場合は、現場で気をつけるべきことなどについては分からない部分が多いのではないでしょうか。
もしも現場で仕事をすることに不安があるなら、『Webデザイン必携。 プロにまなぶ現場の制作ルール84』を読んでみることをおすすめします。
コーダーやプログラマーとの連携を考慮しつつ、質の高いデザインを組むためのヒントが解説されているので、非常に勉強になります。
1冊ですべて身につくHTML & CSSとWebデザイン入門講座
webサイト制作には欠かせないHTMLとCSS。
この2つのマークアップ言語を学びたいのなら『1冊ですべて身につくHTML & CSSとWebデザイン入門講座』を読んで勉強するのがおすすめです。
この本を読み進めていくと美麗なサンプルサイトの写真が掲載されており、本の指示通りにコーディングしていくことでサンプルと同じ美しいサイトを作ることができます。
自分の手でものを作る楽しさを体感しながら学べるので、初心者の方も挫折することなく学習できます。
PhotoShopやIllustratorでのデザイン作業とは異なり、HTMLとCSSのコーティングは苦手意識を持つ初学者が多いため、ぜひ学習を始めるならこの本を片手にチャレンジしてみてください。
スラスラわかるHTML&CSSのきほん 第2版
『スラスラわかるHTML&CSSのきほん 第2版』は、実際に手を動かしながらHTML&CSSを学べる本です。
タイトルどおり、スラスラ読み進められるくらい分かりやすく解説されているため、誘導されるままコーディングしていくと、気付いたら一つのwebサイトを作る技術が身についています。
様々なレビューサイトにて「初心者でも分かりやすかった」、「楽しく学習できた」と評価されており、HTML&CSSの入門書として強くおすすめしたい本です。
ぜひ、この本とともにwebサイト制作の楽しさを体感してください。
番外編:フォント・コピー・レイアウトを磨くおすすめ本5選
MdN EXTRA Vol.5 絶対フォント感を身につける。
フォントについて学べるおすすめ本として、『MdX EXTRA Vol.5 絶対フォント感を身につける。』を紹介します。
この本の中では、書体が見分けられる能力のことを「フォント感」と表現しており、完読する頃には読者にも「フォント感」が備わっています。
650以上もの書体について紹介されているため、この一冊で幅広いフォントの知識を得ることができます。
付録として付いている『絶対フォント感を身につけるためのフォント見本帳』も実用的で便利なアイテムです。
欧文書体ーその背景と使い方
フォントにもこだわれるwebデザイナーを目指すなら、欧文の書体についても学びましょう。
『欧文書体ーその背景と使い方』を読めば、欧文についてかなり深く知ることができます。
アルファベットの成り立ちから、世界で通用する欧文書体の使い方など、あらゆる内容が網羅的に解説されているため、欧文書体について詳しくなりたい方にはピッタリです。
この本を読めば、欧文書体の扱いに長けたプロとして、他のwebデザイナーには無いセンスを磨けるのではないでしょうか。
毎日読みたい365日の広告コピー
テレビ番組でも紹介された『毎日読みたい365日の広告コピー』は、コピーライティングのセンスを磨くにあたって非常に参考になる本です。
有名企業のコピーが数多く掲載されており、商品やサービスに込められた想いを少ない文字数に凝縮して、見た人の心に刺さる文章を書けるということが、こんなにもスゴいことなのかと衝撃を受けます。
一流のwebデザイナーを目指すなら、グラフィックやレイアウトのセンスだけを磨くのではなく、この本を読んで「文章の持つ力」にも目を向けてみてください。
レイアウト・デザインの教科書
レイアウトについての理解を深めるなら『レイアウト・デザインの教科書』は必ず持っておくべき本だといえるでしょう。
レイアウトについてとことん掘り下げて解説されており、初心者にはもちろんのこと、中級者以上の方にもおすすめです。
初心者の方にとってはレイアウトの基礎的な考え方から学べる教科書になり、中級者以上の方にとっては自身のデザイン構成力を見直すハンドブックになります。
レイアウトのセンスを磨き続けるべきデザイナーにとって、一生使える本です。
1枚デザインの構図とレイアウト
『1枚デザインの構図とレイアウト』は、デザインサンプル集としても有用な本です。
300ページ以上にもわたって様々なレイアウトが紹介されており、とにかく数多くのデザインに触れてみたい方には最適です。
もちろん、サンプル画像とともに解説もついているので、理屈としてもレイアウトを理解しやすいかとは思いますが、多くのサンプルを目にすることで、webデザインを行う上での感覚が養われます。
非常に読みやすいので、初心者向けとしておすすめです。
Webデザインのおすすめ本まとめ
今回は、「現役webデザイナーが選ぶおすすめのwebデザイン本10選」と、番外編として「フォント・コピー・レイアウトを磨くおすすめ本5選」を紹介させていただきました。
どれもwebデザイン学習にあたって有効であり、かつ初心者にも理解しやすいバランスとなっている本を厳選しました。中には初心者にとって多少高度な内容の本もありますが、ある程度webデザインについて詳しくなっても、再び読み返して勉強ができる本なのだとご理解いただければ幸いです。
この記事では、webデザインの基本的な理論を解説しているものから、実践的なテクニックが掲載されているものまで、様々な本をご紹介しました。
ご紹介した本を熟読していただければ、きっとプロのwebデザイナーに近づくための知識や技術力が身につくでしょう。
しかし、何よりも知っておいてほしいことはwebデザインはとても楽しいものだということです。
どんなに知識量や技術力が卓越したwebデザイナーでも、楽しんで仕事をしているwebデザイナーには敵いません。
この記事をご覧いただいた読者の方には、ご紹介した本を通じてwebデザインの楽しさを知ってもらえたら何よりです。